1Litterの原油から
多くの輸送用機器で燃料として用いられるガソリン・軽油は、主に中東(サウジ、UAE)から輸入した原油から作られますが、1Litterの原油からそれぞれどのくらい取れるのかな、と思ったので調べてみました。産油国からタンカーで運ばれてきた原油は、国内にある製油所の加熱炉で約350℃に加熱され、石油蒸気/液混合の状態で蒸留塔最下層へ挿入されます。蒸留塔は多階層になっており、上層へ行くほど温度が低い構造になっています。従って沸点が低い成分ほど上へ登っていく仕組みです。塔頂から沸点40℃のLPガスが気体で抜き出され、1段目から沸点30~180℃のガソリン/ナフサが、2段目から170~250℃の灯油(≒ジェット燃料)が、3段目から240~360℃で軽油が液体で抜き出され、最下層に残ったものが重油やアスファルトになります。原油の種類にもよりますが1LitterからLPガスが50ml程度、ベンジン/ガソリン/ナフサが300ml程度、ジェット燃料/軽油/灯油/A重油といった中間製品が450ml程度、C重油/アスファルトが200ml程度、取れるそうです。やんわりとした日差しの中、帰途についております。