本日、ウェスティンホテル東京で開催された Net Marketing Forum 2008 に行ってきました。
「クロスメディアで築くエンゲージメント」が全体のキャッチコピーで、日経BP社が
クロスメディアへの取り組みとエンゲージメント構築を唱えてくれています。
Net Marketing Forumでこうしたコピーになっているのはいいことですね。
マーケティングの広がりを感じます。
全体として見ると、いろいろな取り組みの萌芽が出ている気がするのと、
バイラルやユーザー巻き込みの企画は検証やテストをちゃんと行っていって、
クライアントも広告会社もメディアも知見を貯めていこうというフェーズだと思いました。
こうしたカンファレンスに出てくる事例は好事例や、先進的かつ共有意識の高い
企業の方なので、前向きなコメントが多かった感じがします。
私が聞いた中で、興味深かったのは、以下のセッション。
『ユーザー参加型広告の可能性と課題--草の根クリエーターの実力は?』
キットカットのブランド構築で知られる関橋英作氏がモデレーターで、
プジョー・シトロエン・ジャポンの飯笹氏、ソニーマーケティングの遠藤氏、
USJの大森氏がパネリスト。
各氏がユーザー参加型の実践事例のお話された中で、
大森氏がユニバーサルスタジオジャパンの新アトラクションでの、
ユーザー/クリエーターによるCMコンテストの話をした。
その中で、興味深かったコメントは、大森氏のキャンペーンで得られた知見としての
コメントで、「CGMやユーザー参加型のキャンペーンを行うときは、ブランドの主導権を
ユーザーに渡すくらいの気持ちで行うことが必要」、「今までのマーケティングでの
判断は難しい」というもの。
様々に効果検証やチャレンジをしたり、そもそもブランドコミュニケーションの経験が
深い企業担当者のコメントとして、意味深いと思いました。
ブランドのあり方や、パーソナリティー、ブランド価値共創など、新しい考え方に
つながるものだと思いました。
新しいチャレンジでは、よく「事例はありますか?」とか「検証した数字はありますか?」と
問われるものです(もちろんこうした問いに応えていきますよ)。
一方で、他社とは違うブランド価値や、爆発的な存在感、セールスの獲得には、
他社がやっていないもの、占有されていないもの=新しいチャレンジこそが必要です。
ユーザー参加型のチャレンジにはそうした、可能性はあると思います。
いみじくも、USJの大森氏は何度か担当広告会社の名前に触れていました。
実際のところ、今回の成果は正直、そこそこの評価のようです。
しかし、明らかに一緒に業務を行った広告会社への評価とパートナーシップを
私は感じました。提案力すばらしいし、とてもいい関係だと思いました。
カタカナだとシーエー、アルファベットでいうとCAとかいう会社のようです(笑)
プジョー・シトロエンの飯笹氏は、ブランド担当広告会社とネット担当会社の間での
コントロールや効果的な業務の進め方が課題として残っているとも言及ありました。
う~ん、こういったところこそ、新時代のブランド構築課題、人材育成課題だ!
チャレンジし甲斐があります!