③白夜しばらくすると、タカシは寝入ったようだ。そっとのぞくと、可愛い寝顔ですやすや眠っている。なんだか母親になったような気分。両親の離婚騒ぎの時はグレそうになったけど、よく立ち直ったな…その時のピアスの跡が今は懐かしい。
①白夜「絶対に熱があるから。嘘じゃねぇって!」「摩擦熱で体温計の温度を上げたでしょ!騙されないわよ。」「生徒を信じろよ。本当にだるいんだ。」タカシは授業がイヤになると、仮病を使って保健室にやって来る。少しでもサボろうという魂胆だ。タカシは勉強ができないわけではないのだが、勉強する目的が見い出せないようだ。あたしも学生の頃はそうだったから、気持ちはわかるが、甘い顔はできない。タカシは来春、受験だし…「じゃあ、脈拍を診るわよ。」あたしはタカシの手をとると、脈拍数を数えた。…確かに脈が速く、タカシの手も妙に温かい。