●20分学習、5分休憩の繰り返しが集中力をつける

 人間の最も緊急した集中力というのは、せいぜい20分から25分くらいしか続かない。それ以上やっても疲労曲線は二乗曲線なので効率が著しく落ちる。そこで首を回したり、屈伸運動をして1-5分の休憩をいれるとノコギリの刃のような状態で効率を一定に保てる。

●似た科目は続けてしない

 京都 修学旅行 に行った生徒が、お寺見て回った後で、どの寺がどうだったか、サッパリ覚えていない、ということがあるが、こうした記憶の混乱を、心理学 では重畳効果という。似たようなことを一気に頭に入れると、お互い同化しあって、区別がつかなくなるし気分転換になる。

●作業の能率は、午前10時と午後3時にピークになるから重要な勉強は、おきてから2,3時間後にせよ。

●昼食後は、15分昼寝をするとよい。しかし、寝すぎると、逆効果になる。

●勉強仲間をつくる。勉強はペアを組んだら、組まないときの2倍はかどる。理由は 


 ・受身でない、積極的な学習が出来る。

 ・模擬授業などをすると、記憶が定着して、理解度もアップする。

 ・講師を体験する事により、エピソード記憶 になる。
 ・レクチャーを聴く学生は、聴覚記憶により暗記力がアップする。

●「締切効果」を勉強に活かす

 長時間勉強をするときには、だらだらとするのでなく、時間を区切り20分を一単位とするといい。その時間で、「テキストの何ページまでやる」という目標を立てると、目標をクリアしようとする意思が働くので、集中力が増して、勉強がはかどる、これが、「締切効果」とよばれる。

再度 記憶法

●覚えたことを忘れたくなかったらすぐ眠る。

 ジェンキンス という心理学者 の実験によると、学習後すぐ眠った場合は、2時間後までは記憶が減少するが、それ以降は減少しないのに対して、ずっと起きたままでいると、記憶は学習後8時間をへても、まだ急激な減少をやめないことが明らかになった。

 →就寝前30分に勉強したことは、なかなか忘れないといわれる。

 →夜ずっと起きたままいたりするのは、記憶の保持にとっても逆効果。 

●9時間以内に30分の復習を。

 エビングハウス という人は、記憶の保持、忘却に関する、一つの曲線を明らかにした。

 記憶率というのは、最初は急激に減退して、時間が立つにつれて、その度合いが緩やかになる。その境目が、記憶後9時間くらい。

 →9時間以内に30分でも、復習をする事により、最終的な記憶の把持率を高く留めることが出来る。

●過剰学習は、時間の無駄

 「過剰学習」とは、覚えたことを少し忘れたくらいで「もう心配でたまらない」とばかりに、同じ箇所を何度も何度も復習していることを言う。こうすると、時間の無駄になり、勉強が先に進まない。それに、余りにも神経質になり不安な精神状態で勉強していると、記憶力もダウンしていしまう。 

●記憶を長くとどめる作用は、読み1、暗唱4。

 学習心理や記憶の研究をしている学者たちの実験によると、16の無意味なつづりを覚えさせる9分間の時間を、全時間読みにあてる場合、5分の3読みで5分の2暗唱にあてる場合、5分の1読みで、5分の4暗唱の場合など、色々な配分で調べたところ、暗唱が長くなるほど記憶量が増えることがわった。よんだ直後の記憶が、全時間読みの場合35%だったのに対し、5分の4暗唱では74%と明らかな差を見せた。しかも、さらに4時間後にしらべて、全時間読みが15%に対し、5分の4暗唱では48%と、その差がますます広がった。暗唱は、単に直後の記憶量が多いだけでなく、記憶を長く留める作用もある。ちなみに暗唱とは、必要なときだけ文字を見るようにするとよい。

●覚えたときの状況も一緒に覚えておく

 エピソード記憶 と関連します。エピソード記憶 とは、旅行や対人関係などの過去の経験が、イメージとして保持された記憶のことです。一連の出来事が関連性をもって記憶されているので、思い出すのが容易になる。

 cf)忘れたくないことは、いつもと違った環境で覚える。

右脳 の記憶容量は左脳 の10倍以上

おおまかに言うと

 左脳 :「読む」「話す」「書く」などの言語に関する機能をつかさどる

 右脳 :図形や模様の認識(パターン認識・空間認識)や音楽の認識

ということ。具体的には、イメージで覚える。

●覚えるべき分量と、それにかかる時間との関係について

 フーコー の実験によると、覚えるべき分量は

 「所要時間の2乗に比例する」

  たとえば、100個のことを暗記するのに1時間かかった場合は、200個のことを覚えるのにかかる時間は、2時間でなく、2の2乗の、4時間かかる。これは、「干渉効果」により、頭が混乱するからだ。

 →詰め込みで一気に覚えるというのは、逆効果。

抹茶 には目覚まし効果とストレス 解消効果がある

 →カフェイン に加え、ビタミンC も豊富なため、ストレス 解消にも役に立つ。

●あくびや伸びは脳の活性を高める

 筋肉の中には、筋紡錘という一種の感覚器が無数に入っていて、筋肉が緊張すると、それに応じて脳に信号を送る。この作用は、直接的には筋肉の緊張・仕官 を脳が知るためにあるが、同時に脳幹部にある網様体というところに働きかけ、脳細胞 を指摘する。そのため、ぼんやりしかかっていた頭脳がはっきりし、生き生きとした活動力を取り戻す。

●朝、脳を、活性化させる方法

 頭を活性化するためには、一つには、ジョギング 、散歩など、運動するとよい。一番のお勧めはシルシアサン(逆立ち)だが、屈伸10回でも可、血行が良くなり、アキレス腱を伸ばすことでやる気がでる。可能なら大声もだしたい。

 また、朝の入浴も脳の活性化に役立つ。42~43度とか、熱めの風呂に入ると

 「交感神経が刺激される」「毛細血管が収縮するので、血圧があがる」という二つの作用によって眠気が取れて、覚醒する。
 ちなみに、夜は39~40度でぬるめに設定すると、リラックス、疲労回復になる。