そう思ってた頃は楽だった
もう死ぬことなんて望めなくて
死にたいなんて思うのも面倒になった
死ねないから生きている
そんなのは理由になるはずもなくて
ならばと人に尽くしてみた
俺を愛してくれる人に出会えた
その愛が嬉しく思えたけど
それに何の意味があるのだろう
俺は愛せやしないのに
俺は空っぽなのに
無邪気な声で君は言う
「早く治るといいね」って
無邪気な笑みで君は言う
「社会復帰が楽しみだね」って
俺は全く笑えないよ
もしうつ病が治ったら
もし社会復帰が出来たなら
俺は君の知らない俺になるんだよ
君の知ってる俺を
君は認めてくれないのか
今を生きてる俺が
君には止まって見えるのか
俺には君が止まって見えるよ
毎日やりがいも感じずただ働いて
毎日疲れたと言って帰ってきて
俺と話す時間が癒しだと言う
その場で足掻く君を
掬いあげたのは俺だろう
君が前に歩くのは
俺がいるからだろう
だから一緒に進もうと
手を繋いで行こうと思ったのに
君は今の俺ではダメだと言うのか
俺はダメな君を選んだというのに
少しずつ
少しずつ
君への関心が薄れていく
君との時間が長くなる
君は俺を見ていない
俺の声を聞いていない
それを信用だと君は思っている
それは無関心と紙一重だ
みんなすごいよ
当たり前なことを当たり前に出来るなんて
それをすごいと言ってしまうから
俺はそれに手が届かない
みんなが俺をすごいと言う
それは諦めたということ
君はいくつも諦めたのに
俺には諦めるなと言うのか
それが仕事だから
それが義務だから
それが人間だから
なら俺はなんなんだ