キュヒョンがこの国に来て10日。
一応花嫁修業らしき事と言えばダンスの練習、そしてこの国ならではだと思うのが基本的な薬草医学知識くらいなものだ。
その二つについては教師らしきひとに学ぶとしても、後の空いた時間は書庫で本を読むくらいで、たまにジョンスが話し相手をしてくれる。
レイナの行方は未だ知れず、一体自分はいつまでここに居ればいいのかと憂鬱になった。
その二つについては教師らしきひとに学ぶとしても、後の空いた時間は書庫で本を読むくらいで、たまにジョンスが話し相手をしてくれる。
レイナの行方は未だ知れず、一体自分はいつまでここに居ればいいのかと憂鬱になった。
本来こうしてこの国の事を学ぶのはキュヒョンがやるべきことではない。
この国の王族、それに仕える人達の優しさや温かさに触れる度にレイナにとっては申し分ない縁談だとも思う。
彼女には幸せになってもらいたいのだ。
自分のせいで彼女にも随分と辛い思いをさせたのだから。
けれど彼女にそう言えばきっと笑ってこう答える。
この国の王族、それに仕える人達の優しさや温かさに触れる度にレイナにとっては申し分ない縁談だとも思う。
彼女には幸せになってもらいたいのだ。
自分のせいで彼女にも随分と辛い思いをさせたのだから。
けれど彼女にそう言えばきっと笑ってこう答える。
「私の幸せを誰かに決めてもらおうだなんて思ってないわ。私の幸せは私が決めるのよ」
だからレイナが姿を隠したことも納得は出来る。
けれどこの国の人たちを騙しているという事実にも気が重くなった。
要するにストレスが溜まっているのだ。
けれどこの国の人たちを騙しているという事実にも気が重くなった。
要するにストレスが溜まっているのだ。
本棚に並んだ背表紙を指で辿っていくとぽっかりと空いた場所。
まただ…。
キュヒョンは溜息を吐く。
これにもうんざりとしているのだ。
書庫を自由に使っていいと言われた時にはどの棚も隙間なく本が収まっていたのだ。
あの後感じた違和感。
このところどころに存在する空間だ。
ただの読み物や医学に関するもの、そういった類のものは多分揃っている。
それなのにこの国の歴史について書かれたもの、あるいはそれに属するものは全て最後の方が抜かれている。
ここ30年ほどの資料ばかり。
つまり現在の国王になってからのものが何一つないのだ。
唯一見かけたのは王が誕生した時のものくらいだろうか。
どう考えても意図的にしか思えない。
知られたたくない何かがあるのだろうか。
だとしてもこの国に嫁げばわかることだろうに。
…いや、自分が嫁ぐわけじゃないけれど。
腕を組んで考えてはみても何も思いつくわけでもなく「なぜ」が膨らんで破裂しそうになるだけだ。
まただ…。
キュヒョンは溜息を吐く。
これにもうんざりとしているのだ。
書庫を自由に使っていいと言われた時にはどの棚も隙間なく本が収まっていたのだ。
あの後感じた違和感。
このところどころに存在する空間だ。
ただの読み物や医学に関するもの、そういった類のものは多分揃っている。
それなのにこの国の歴史について書かれたもの、あるいはそれに属するものは全て最後の方が抜かれている。
ここ30年ほどの資料ばかり。
つまり現在の国王になってからのものが何一つないのだ。
唯一見かけたのは王が誕生した時のものくらいだろうか。
どう考えても意図的にしか思えない。
知られたたくない何かがあるのだろうか。
だとしてもこの国に嫁げばわかることだろうに。
…いや、自分が嫁ぐわけじゃないけれど。
腕を組んで考えてはみても何も思いつくわけでもなく「なぜ」が膨らんで破裂しそうになるだけだ。
「やってられない」
枕に顔を突っ伏してそう言うキュヒョンにチャンミンが苦く笑う。
自分に何かできることがあるのなら協力は惜しまないが、ここは自国と違って好きなように動くことは出来ないのだから。
自分に何かできることがあるのなら協力は惜しまないが、ここは自国と違って好きなように動くことは出来ないのだから。
「お忍びで飲みにでもいければまた違うだろうけど」
思わず出たチャンミンの本音にキュヒョンの肩が小さく跳ねる。
「それだ…」
「どれ?」
「それだよ、チャンミン!街に出る!」
「…は?いやいや、そう簡単に言うなよ。無理に決まってるだろ」
「無理じゃないよ、行ける」
「どれ?」
「それだよ、チャンミン!街に出る!」
「…は?いやいや、そう簡単に言うなよ。無理に決まってるだろ」
「無理じゃないよ、行ける」
体中から毒のようなオーラを発しながら笑うキュヒョンをチャンミンは楽しそうに、ジョイは困ったことになったという顔をして見やった。
これもストレスのせいだ。
なにもかもストレスのせいだ。
これもストレスのせいだ。
なにもかもストレスのせいだ。
「抜け道を知ってるんだ。そこから街へ出れる」
キュヒョンはパンと大きく音を立ててジョイに両手を合わせる。
「ジョイ。頼むから俺が居ない間どうにか誤魔化して」
「え!?そんな事お願いされてもっ!」
「お土産買ってくるからー!!」
「え!?そんな事お願いされてもっ!」
「お土産買ってくるからー!!」
そこにチャンミンも加勢した。
「夕食を終えてからなら余程の用事がなければ誰も来ないだろうし、疲れて早めに寝ているとでも言えば問題ないとは思うけど」
はぁ、と大きく息を吐いてジョイは顔を両手で覆って、暫くするとすっと顔を上げる。
「わかりました。チャンミンさん、王子に怪我など無いよう十分に気を付けてください」
「それはまかせろ」
「一応持ってきておいてよかったです」
「それはまかせろ」
「一応持ってきておいてよかったです」
そう言ってジョイがクローゼットを漁るとキュヒョンの服が一式出てきた。
王家が着るような高価なものではなく一般的な服だ。
王家が着るような高価なものではなく一般的な服だ。
「ジョイー!!」
「本当にお怪我などなさいませんように。それから絶対にバレないようにしてくださいよ?ここはどうにか誤魔化します」
「本当にお怪我などなさいませんように。それから絶対にバレないようにしてくださいよ?ここはどうにか誤魔化します」
諦めたように笑ったジョイはお土産は自国では食べられない甘いものでお願いします、と真剣な顔でそう言った。
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D-350にあわせようと思ったのですが多分横浜でそれどころじゃなくなってる状況だと(笑)