徒然日記 ~ 愛wonkyu ~ ウォンキュ小説 -138ページ目

徒然日記 ~ 愛wonkyu ~ ウォンキュ小説

SJウォンキュ妄想垂れ流し小説ブログです。 
とはいいつつも83(レラトゥギ)・ヘウン、TVXQミンホも時々やらかしますが、どうぞご贔屓に!

目が覚めて一番最初に見たのは、安心したようなジョイの顔。
その後にシウォンが普通に微笑んで現れたものだから、これは都合の良い夢だと思った。
うん。
夢だ。
それともあの後死んだのか?
ぼんやりとそんなことを考えていたら
そのまま男前な表情で「僕と結婚してください」とか言われて。
はは、やっぱりこれ夢だ。
とか可笑しくて笑ってしまった。
 

「笑ってないで返事が欲しいんだけど」
 

と、今度は困ったように言われる。
 

「僕、レイナじゃないんだけど」
「知ってる。じゃあとりあえず俺を好きなら『はい』嫌いなら『いいえ』で答えて」
 

そう来たか。
 

「じゃあ、とりあえず『はい』?」
 

まだ、ぼんやりとする意識のままでそう答えたらシウォンはガッツポーズとかしてて。
面白い夢だな。
くくっと笑うと額にキスをされた。
 

「ん?」
「何?」
「…夢?」
「じゃないと思うよ?」
 

慌てて起き上がるとふらりと傾いだ体をシウォンが受け止めてくれた。
 

「もう少し休んだほうがいい」
「え?なんで?バレたよね?」
「バレるもなにも…キュヒョナだって知っててプロポーズしたんだけど?」
 

慌てるこちらをもろともしない益々意味不明な口説き文句を寄越された。
そしてそのまま呆然としているこちらにやはりもろともしないで、もう少し休んで食事が終わったら8時に大広間にと言い残して部屋を出ていった。
爽やかな感じのままで。
 

「…どうなってんの?」
「私に聞かないでください」
 

困り顔のジョイにそれはそうだと思いつつ。
 

「…チャンミンは?」
「お休みになってます。チャンミンさんも疲労困憊って感じでしたから」
 

きっと彼の事だから最後まで自分を守ろうとしてくれたのだろう。
ジョイが笑ってそう言ったからきっと怪我などはしていない。
それに安心しつつもこの理解不能な状況に戸惑う事しか出来なくて、大きなため息が零れた。
 

「とにかく、食べる事が出来そうならお食事を。それから後の事は考えてもムダだと思いますよ」
ジョイの言葉に頷くだけだ。


用意された食事を何とか半分ほど口にしてキュヒョンは大広間に向かう。
そこには椅子とテーブルが用意され、当然のようにお茶の用意もされていた。
入り口に控えていたチャンミンの姿にほっと胸を撫で降ろす。

「無事でよかったよ、チャンミン」
「王子こそ、ご無事でなによりです」

顔を見合わせてふっと笑うとジョンスがこちらに気づいて手をヒラヒラと振って見せた。
その横にはヒチョルが腰を据えている。
少し離れて座っているシウォンがこちらを見て微笑んだ途端、キュヒョンの脳内には先程のプロポーズがよみがえって一気に顔が熱くなった。
キュヒョンが空いていた椅子に座るとジョンスがポットから注いだお茶を前に置いてくれる。
そして扉の横に控えているチャンミンとユノ、ジョイにもこちらに来るようにと声をかけた。
近くにまで寄って来た彼等にも椅子とお茶を用意させる。
 

こんなことに巻き込んじゃったからには君たちにも話を聞く権利はあると思うんだよ。ちょっと長くなるかもしれないから座って」

 

ジョンスの言葉に最初に従ったのはユノ。
チャンミンとジョイもそれに倣う。
それを確認してお茶を一口飲んだジョンスは首を傾げた。
 

「…どこから話せばいいんだっけ?」
「お前とジナがキュヒョンを騙す盛大な計画を企てたところからだろ」
 

ヒチョルがしれっとそう答える。
 

「だから騙したっていうか…結果的にはそうなんだけど、ちゃんと理由はあるし」
 

ぶつぶつとなにやら言っているジョンスの言葉にも戸惑うが、何よりもヒチョルが口にした名前に変な汗が出た。

 

「あ、あの。うちの母上が一体…」
「ジナと僕は兄妹なんだよ」
 

ジョンスのそのセリフにキュヒョンは目を瞠る。
母に兄弟がいるなど知らなかった。
そもそも母はずっと自国の人間だと思っていたのだ。
 

「まずは昔話から始めようか」
 

ジョンスが笑ってそう言った。

平和だったその国が変わったのは一人の王の誕生だ。
王を暗殺し、その地位を奪った新しい王は力で周囲の国々を侵略した。
その勢力は凄まじく、またその王の権力を借りて勢力を付ける者も出てきたせいで益々その勢いは増しあっという間に大国が出来た。
そして最終的にこの国とキュヒョンの国までその手は伸びてくる。
しかしながらこの二国と急ごしらえの大国との闘いは長期には及んだものの、決着が着く。
 

「その侵略されたうちの一つが僕とジナの居た国。僕達王家の人間は全員命を奪われてしまったけれど、僕たちの乳母が気転を利かせて僕たちを連れだしてくれた。まだ子供の僕達を連れて逃げるのは大変だったと思うよ。後で聞いた話だけど追い詰められてもうダメだと思った時に助けてくれたのがここの国王。事情を知ってそのままここに連れてきてくれた。ただ王家の人間が生きていることを知られると他国だけでなく生き残った僕たちの国の人間が僕を立てて再建という建前を使った争いを起こしかねない。だから僕たちの存在は知られてはいけない」
 

ふぅ、とジョンスは息を吐き出してカップに口を付ける。
 

「乳母は僕たちの命が最優先だとそう言ってくれた。そして王の提案を受け入れた。僕とジナを別の国に入れ、お互いに会う事は良しとしない。けれどそれも条件付きだった。王が退位するまでの間っていうね。だから本来なら今の僕たちは会える状況にはなっているんだけど…会えないよね…恩義がありすぎて。だって、僕は結局ここで育ててもらった。本来なら殺されたって文句も言えない立場だし」
 

「親父は最初からそんなつもりはなかったよ」
 

隣からヒチョルがつまらなさそうにそう言うのに微笑む。
 

「知ってる。自国の民衆を納得させるためにもそう言う必要があっただけだって。だから僕はヒチョルの世話係って感じで傍に居させてもらってた」

国王に対してのジョンスの対応に、なんとなく納得できた。
きっと彼は先代の王に対して感謝し、ヒチョルの世話係として自身も色々と学んで一緒に成長してきたのだ。
キュヒョンにとってのチャンミンのように。
そして自分が知らないだけで、母のジナも同じように。
けれどやはり一つ納得できない事がある。
本来ならここに居なくてはならないはずの存在だ。
ヒチョルやジョンスだけでこの計画は成り立たない。

「一つ伺ってもいいですか?」
 

キュヒョンが尋ねるとジョンスは微笑んで頷いた。
 

「王妃様もこのことは承知ってことですよね?」
 

その言葉にヒチョルが可笑しそうに笑う。
 

「首謀者だからな」
「…はい?」
 

肘掛けに肘をついて頬杖をついていたシウォンも可笑しそうにジョンスに視線を向ける。
 

「もう観念したらいかがですか母上」
「だから。その呼び方やめてよ」
 

眉をひそめたジョンスと、ニヤリと笑うヒチョルと楽しそうなシウォン。
ゆっくりと振り返るとぽかんと口を開けたままのジョイとチャンミンの横で笑いをこらえているユノ。
思わず出てしまった言葉は当然で、それに対するチャンミンの返事も至極最もだ。
 

「どういうこと?」
「私に聞かないでください…」