すいません…。
とりあえず何かしら…という事で。
オフラインで発行した「PROMISE YOU」に掲載した一本を…。
いつもオフラインのものにはオンラインで掲載しない話、ゲストイラストなど独自に楽しんでいただけるものをご用意しているのですが、今回次のお話まで時間がかかりそうなので掲載させていただくことにします。
でももう一本の「キミノカタチ」はオフラインのみのままにいたしますので、ご容赦くださいー!!
そんなわけで、こちらのお話設定は「PROMISE YOU」の設定です。
【visual design】
鏡の中のさっぱりした自分の姿と、その後ろに映る得意げな顔をした男に感心してしまった。
「ん…ちょっと。シウォナ」
「なに?」
「なに?」
戯れるようなキスの途中で、キュヒョンは長いシウォンの髪を引いた。
「髪。いい加減切ってよ。うざい。ってか医者なんだから衛生面も考えろ」
「そのオフはすべてキュヒョンに費やしてる」
「う…」
現在「世界トップクラスの服飾デザイナー」と「世界的に注目を集める天才外科医」というカップルならそれは仕方のないことなのだろう。
シウォンは少しばかり不安になる。
少し長めの髪も彼を大人っぽく見せる要因であることをシウォンは数ヶ月前に知った。
ばっさりと髪を切ったキュヒョンはとんでもなく幼く見えたのだ。
少し伸びた髪がまた彼を歳相応に見せている。
髪を洗ってこいといわれるままにシャワーで濡らしたまではいいが、やはりどうにも信用できない。
部屋に戻るとベランダに押し出される。
新聞紙を広げた上にチェストが置かれていた。
なんだか小学校に上がるまで親に散髪されたことを思い出して、脳の隅っこがこそばゆいような気持ちになってしまう。
そしてそれはよい記憶とは直結しない。
たまたま親の腕前が悪かっただけなのか、自分が散発の最中に落ち着いていなかったのかは不明だがそこそこ見栄えのいい髪形になった記憶がないのだ。
分けてまとめられた髪がピンで留められていく。
ざくざくと切り落とされてゆく自分の髪を見て、改めてとんでもなく伸びていたんだな、と実感する。
慣れた手つきにようやく安心したらしいシウォンは、キュヒョンの指をぼんやりと眺めた。
白くて長い綺麗な指は、普段同じように鋏を使うことはあっても髪を切るためにそうすることはないはずだ。
ああ。と、シウォンはまるで他人事のように返事をする。
「なかなか時間がとれないし。そんなに問題じゃないだろ」
「似合わなくはないけどさ。オフあるでしょ」「そのオフはすべてキュヒョンに費やしてる」
「う…」
確かに言われてみればその通りなのでキュヒョンは返す言葉を無くす。
自由業とはいえどなかなかどうして自分の時間は自由にはならない。現在「世界トップクラスの服飾デザイナー」と「世界的に注目を集める天才外科医」というカップルならそれは仕方のないことなのだろう。
「でも、病院の中にも理髪店はあるだろ」
シウォンの勤める病院は長期入院患者のために理髪店が中にあるのを思い出したキュヒョンが尋ねると、そこにすら行く時間がないのだと困ったように微笑まれた。
「…シウォナ過労で倒れるんじゃないの?」
「…そのまま返すよ」
長い髪に指を絡ませて、キュヒョンは「そっか」と呟いてにっと笑う。
キュヒョンのこの表情はいつでもとんでもないことを思いついたときにだけ見せるものなのだ。シウォンは少しばかり不安になる。
「俺が切ってやる」
やっぱり。
「大丈夫だって。心配しないでよ。男前にするよ?」
「心配するなという方が無理だ」
自分の上に覆い被さっているシウォンの肩を押して、自由になった身体を勢いをつけて起こしたキュヒョンは心外だとでも言うような表情を作って頬を膨らませた。
これが成人男性の作る表情ではないだろうとも思うが、どちらかといえば顔つき自体は少年のようなキュヒョンは相手に嫌味には感じさせない。少し長めの髪も彼を大人っぽく見せる要因であることをシウォンは数ヶ月前に知った。
ばっさりと髪を切ったキュヒョンはとんでもなく幼く見えたのだ。
少し伸びた髪がまた彼を歳相応に見せている。
髪を洗ってこいといわれるままにシャワーで濡らしたまではいいが、やはりどうにも信用できない。
部屋に戻るとベランダに押し出される。
新聞紙を広げた上にチェストが置かれていた。
なんだか小学校に上がるまで親に散髪されたことを思い出して、脳の隅っこがこそばゆいような気持ちになってしまう。
そしてそれはよい記憶とは直結しない。
たまたま親の腕前が悪かっただけなのか、自分が散発の最中に落ち着いていなかったのかは不明だがそこそこ見栄えのいい髪形になった記憶がないのだ。
「…あのさ。キュヒョナ」
「大丈夫だって言ってるだろ。俺の腕はそこらの美容師に負けてない…」
間を置いて「はず」と付け足したキュヒョンに大きな溜息をこぼすしかない。
どちらにしても髪は短くしてしまいたいし、多少の見栄えは我慢するしかないだろうと半ば諦めて座ると、ポリ袋を裂いて作った即席のローブをかけられた。分けてまとめられた髪がピンで留められていく。
「ちなみにシウォナの意見は聞かないから。俺好みにする」
はさみを動かしながら楽しそうに微笑む。
半ばの諦めが、完全な諦めになる。ざくざくと切り落とされてゆく自分の髪を見て、改めてとんでもなく伸びていたんだな、と実感する。
慣れた手つきにようやく安心したらしいシウォンは、キュヒョンの指をぼんやりと眺めた。
白くて長い綺麗な指は、普段同じように鋏を使うことはあっても髪を切るためにそうすることはないはずだ。
「随分と慣れてるなぁ」
「まぁ、ね。昔は服のデザインして作ってってだけじゃなくて、モデルさんに着てもらってメイクとかも全部自分でやってたからねぇ」
俺だけじゃなくて誰でもそうなんだけど、とキュヒョンが懐かしそうにほほえんだ。
キュヒョンは結構な努力家だ。「ほら出来た!」
そうして手渡された鏡の中にさっぱりしたシウォンの姿と、その後ろに映る得意げな顔をしたキュヒョンが居たというわけだ。
「その髪型が一番シウォナらしい。それで、それが俺の好みなんだよ」
そうして手渡された鏡の中にさっぱりしたシウォンの姿と、その後ろに映る得意げな顔をしたキュヒョンが居たというわけだ。
「どう?俺の腕も落ちてないよね」
「ああ。大したものだ」
とんでもない髪型にされるのではないかと想像していただけに自然と笑みが浮かぶ。
いつもの自分だ。
「キュヒョナ好みの髪型って言われたから少し不安だったんだけど」
ビニールの髪を払い落としながら、今度はキュヒョンが微笑んだ。
「俺の好みのシウォナだよ?」
「いつもと同じだけど」「その髪型が一番シウォナらしい。それで、それが俺の好みなんだよ」
文句でもある?と聞かれてもシウォンにそんなものがあるはずもない。
「いや。光栄だなぁと思って」
「細かい髪流してきなよ」
ベランダの片づけをしながら言うキュヒョンに顔を向ける。
「そこ片付けたらキュヒョナもシャワー浴びるんだろう?」
うん、と返答するキュヒョンに。
「だったら一緒に入る?」
顔を上げて目を丸くしたキュヒョンはシウォンの顔をまじまじと眺める。
「嫌ならいいけど」
まさか、と誰もを蕩けさせるような微笑を添えての返事。
「その後にエッチなこといっぱいしてくれるんならね」
「…ご要望どうりに」
今度はシウォンが艶のある微笑を返す。
オフはまだ始まったばかりなのだから。