「なるべく綺麗めな服装で来てね。ジーパン駄目だから。」と言われ少し困った。
考えたあげく、下はキレイめブラックジーンズにキレイめブーツ、上はキレイめライダースでシルバーブレスをワンポイントにして落ち着いた。これが当時の私の精一杯のキレイめファッションであった。
待ち合わせの場所は渋谷ハチ公前に夜22時。
東京の土曜の22時は勿論、田舎の比ではない人の多さだ。
「何か祭りの様だな…」と思った。
活気とエネルギーに満ちた渋谷駅前で遠く離れた田舎を思い出していた。
「おう!気合いはいったカッコで来たね!」
ロン毛の兄ちゃんが威勢良く声を上げながら到着した。
ロン毛の兄ちゃんは昼の現場とはガラリと雰囲気が変わり、ロン毛にメッシュ、黒のファッションスーツにゴツいシルバーアクセサリーをしていた。顔には日焼けクリームを塗り込みガングロで楽しそうな笑顔を満面に浮かべていた。