すべての、ではないけど多くの現代人は屍肉食である。
肉食じゃないの?
という疑問は当然あると思うが、このふたつはぜんぜん違う。
肉食は生きているもの、もしくは死の直後のものを食べるのに対し、
屍食は死後、時間が経過したものを食べる。
すくなくとも日本では、生きたままの動物を食べるのは特殊な例といってよい。
畜肉類は言うにおよばず、魚介類でさえたいてい死後数時間はたっている。
畜肉食をやめて数か月たつが、もはやいかなる肉も食べたいとは思わない。
乳製品・卵・はちみつも完全ではないが断っている。
魚介類も積極的に食べたいものではない。
それでも魚介食を否定しない大きな理由のひとつは「出汁」である。
味噌汁にしてもある種の煮物・煮込み料理にしても、
魚介の出汁がないとさみしいと感じる。
不思議とスパゲッティはトマトソースで問題ない。
いろんなものを完全に断たないのは、人間関係をふくめ日常生活に支障がでるからで、
畜肉類を完全に断てるのは、その点ほぼ問題ないからである。
いっけんはっきりした線引きがなく、ズルズルにみえるかもしれないが、
自分の嗜好がはっきりしているから、いまさら線引きはいらない。
さいごに、じぶんが魚介食をやめない理由についてもうひとつ。
魚類と地上の肉食獣は、動物を食べる点では同じだが、何かが全く違うと感じてるから。
肉食者がさらに肉食者に食べられるかどうかという点で、
魚類と肉食動物(おもに哺乳類)とはやはり根本的に何かが違うと感じている。
ワニなんかはどうなるの?と聞かれると答えがないけれど。