馬鹿正直な貧弱男子22歳、タフになりたくて旅に出る――。
バンコクIN、東南アジアをN型に廻って36日でハノイOUTを目指す。
※この旅ブログは事後報告です。筆者は内容とは違う場所にいます。
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11 チャムパーサックのワット・プー
より大きな地図で チャムパーサックまでのルート を表示
メコン川を横断した軽トラは船を降りて走り出した。
すぐチャムパーサックの村に着いた。
軽トラが停まると、荷台の外から声が聞こえてきた。
「泊まる?泊まるの?きみ今日ここに泊まるの?」
かっぷくの良い、気さくそうなおっさんだった。
「うちの宿、来いよ!」
新しい場所に到着したときってのは、だいたいこんな客引きにひっかかる。
特に日本人はお金持ちに見られているので大人気。
でも騙されちゃいけない。
こんなのにホイホイついていくと大抵ロクなことがない。
もちろん断る。それが鉄則だ。
ぼく「いいよ、遠慮しとくよ」
おじさん「おいおい、なんでだよ!」
ぼく「友だちにオススメされてる宿屋があるから!すごく良いとこらしいからそっちに行くよ」
おじさん「待て待て。そこ、なんていう宿屋?」
ぼく「えーと…(ガイドブックをめくる)…ぼ、ぼんぱすーとゲストハウス……」
おじさん「ボンパスート!」
ぼく「え?」
おじさん「あっはっは~!それ、うちだよ!!」

断るつもりが逆に誘いに乗ってしまった…!!
おじさんは笑いながらトゥクトゥクの後部座席にぼくを乗せた。
「宿までの送迎は無料さ~!あっはっは~!」と朗らかに笑いながら彼は運転をした。
ぼくをここまで運んできてくれた軽トラは、
そのままどこか遠くへ走り去って行った。
あの村人たちは一体どこへ向かったのだろう。
ボンパスートゲストハウスはメコン川沿いに建っている宿屋で、
併設してるレストランからはその壮大な川の流れを望むことができる。
おじさんに疑ってゴメン!と謝りたいほど素敵な場所だった。
ともかく日が暮れる前に目的のワット・プーに行かなくてはならない!
そこで、おじさんに自転車を貸してもらう。

ワット・プー遺跡は宿から10キロほど先に行ったところにあるらしい。
何にもない道が延々と続く。
おじさんに借りた自転車はやたらサドルが堅い。
ケツがもげそうだ!
「10キロなんて嘘だろ」と思うくらい漕いだ。
1時間以上かかった。
そして念願の、ワット・プーに到着!
が。
来たかったのは確かだけど、
ぼくはこの遺跡に関して何の予備知識も無かった。
だから本当に驚いたんだ。
見てくれ。
この、参道に並ぶ、
無数のオチンチンを!!

卑猥すぎるだろ、このオチンチン街道!
なんで?どうしたの?
昔の人みんな変態なの??
いや、単なる見間違いかもしれない。
ぼくが勝手にこれらをオチンチンだと思い込んでるだけかもしれない。
そうだ!
遺跡の入口でもらったパンフレットを読めば謎が解けるはずだ!
英語を解読してみると、おそらくこういうことが書いてあった。
ワット・プー遺跡は11世紀頃に作られたヒンドゥー教の宮殿。
詳しいことはまだ解明されていない。
ヒンドゥー教の信仰の対象の1つに
男性器のシンボル「リンガ」と呼ばれるものがあり、
参道にはそれらが並べられている。
なーんだ……
やっぱり……
オチンチン街道だったんじゃないか……

黙って後ろからヒョコヒョコついていく。
歩きながら、信仰ってなんだろうなって考えたりした。


ワット・プーは山の上に建っていた。
ちょっとした登山をすることになった。
想像していたよりも険しい。
昔の人、こんなの平気で登ってたのかな?
山を登ってる最中、振り返った。
するとそこにあったのは、
大地!!


この一帯は平地になっているので、
山の上からは地平線のずっと向こうまで見渡すことができる。
今まで辿ってきた道のりと、
力強く流れるメコン川、彼方まで続くジャングル、すべてを包み込む空と、浮かぶ雲。
そりゃあもちろん立ちますとも、鳥肌!!
何度も何度も写真を撮り直した。
でも途中でやめた。
実際に目で見てるような風景に、どうせ敵いっこない。
今までに見たどんな映画やドラマよりも、
今この瞬間の方がずっとドラマチックだと思った。
ぼくは口を開けたまんま、ぼーっと大地を眺めていた。
本当にひとりきりで、
不安な想いを抱えながら迷走して、
走り抜けた先にあったのは
かけがえのない感動だった。
ひとりで泣いた。
きっとこの感情を表す言葉は日本語に無いだろう。
生まれてこれたことに感謝。
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宿に戻って、メコン川を眺めながら食事をした。
ニュージーランドから1人でやってきてる70歳のおばあちゃんと話した。
おばあちゃんは易しい単語を選んで話してくれた。
わからない単語が出てくると、ぼくが理解するまで説明してくれた。
時々こんな風に、熱心に会話してくれる人がいる。
もしも逆の立場だったらぼくはここまで話を聞いてあげられるだろうか。
そんなおばあちゃんの姿勢のおかげでたくさん話すことができた。
家族のこと、恋人のこと、労働のこと、物乞いのこと。
ぼくは「70歳にもなって、どうして1人で旅をしてるんですか?」と聞いてみた。
するとおばあちゃんは、
目を輝かせながら「それが私の人生なの」と言った。
おばあちゃんの目は本当にきれいな深いグリーンの色をしていた。
★次回!いよいよカンボジアへ!!
「シェムリアップへの道」お楽しみに~!!
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