あびす | Botom line, botom job.

Botom line, botom job.

結局のところ、底辺職。

あーんなこと書いたもんだからー

 

筋金入り下町のぼーそーぞくOBの仲良し職員おじさん(きっと同じ匂いがするのさ)と年度最後の仕事。

この職員さんは走らないから楽。

むしろ俺が義務的小走り。

な(比較的)楽しく作業中、

 

「kenさん何か吹きそうだよ」

「危ないから下がってー」

 

はいー

 

 

ぶっしゅうううーっ

 

 

それは車の右後ろに逃げてた俺を袈裟懸け(けさがけ)に左肩から右足に斬り下げるように。

 

 

あ。

これげろだ。

あはははー

げろかかりましたー

 

メットの中でモヒカン頭を縛ってる手拭い(これも支給品)でとりあえず拭いて車に乗ると運転手さん、

 

「あれ」

「kenさんなんかかぶった?」

 

げろです。

 

「うん」

「そういうにおいだ」

 

皆さん慣れたもん。

 

 

30分の配車待ち休憩。

職員さんが、

「kenさんコーヒー買おう」

とセブン。

なんてナイスなフォロー、流石わかってらっしゃる。

俺イートインに「たたたたた」

置いてあるスプレーの消毒用アルコール、頭から足まで「しゅしゅしゅしゅしゅしゅしゅしゅ」

だってさ、

俺が動くと振り撒くげろの香り。

だってさ、

吐瀉物が酒臭くないってことはさ、

酔っ払いじゃなくてなんらかの疾病て事だよね?感染症の可能性もあるよね?

これぞ『昔取った杵柄(きねずか)』だよ←この言葉生まれて初めて使ったぜ。

 

 

あの頃、

防護服は着ていたもののレッドゾーンで陽性者のお婆さんが異常接近して、あたふたとイエローゾーン。防護服を脱いで頭から足まで次亜塩素酸を吹いてもらったっけ。

顔が真っ赤に腫れて唇がボロボロになったけど、そんな事はどうでも良かった。思えばすぐそばに感染の危険、その向こうに死があった。

よね?

 

 

会社に戻って「げろかぶったー」言いながらロッカールームで作業着脱いでパンイチ。

同僚が、

 

「あれkenさん何回目?」

 

四ヶ月ぶり2回目ーっ

 

「中々なインターバルだね」

 

パンイチのまま(これはうちの普通の景色、フルチンすら居る)洗濯室。

昼飯後回しで洗濯だー

 

 

げろ浴びkenさんVer.2。

大丈夫、いつか何かいい事あるさ。

あるよね?

あるだろ?

あるんだよね?