DV旦那の検査結果発表の日

「大学合格発表の時を思い出す
めちゃくちゃ不安だ‼」
と、朝からそわそわのDV旦那
私は期待で、ワクワク

診察室の前で
そろそろ自分が呼ばれそうな頃から
身体ガチガチで歯をくいしばり
こぶしを握って一点を見つめるDV旦那

一応、心配をする振りをして
「大丈夫?」と優しく声を掛けると
「緊張のあまり死後硬直が始まった」
と、歯をガチガチ言わせて震えてる

死後硬直なんて、今、それを言う…
私なら「死」…なんて、言葉よう言えませんわ

名前を呼ばれ診察室に入る時も
右に開けるドアを
ガチャガチャ引いて
「開かない開かない」
押して
「開かない開かない」
緊張し過ぎ…
もう、いい加減にして…

医師がCTの画像を見ながら
「良性のポリープではありませんでした。
食道がんに間違いありません。
白い点が2ヵ所、写っていますね
リンパ節に転移してます。
さっそく来週から一週間入院して頂き
シスプラチン5FU抗がん剤投与します。
それを3ヶ月かけて3クールしてから
CT検査をして食道がんが小さくなってたり
リンパ節のが消えてたりしたら摘出手術をします。ご質問はありますか?」

DV旦那「ス、ステージはいくつですか?」
医師「ステージ4aです」
DV旦那「4…⁉余命は?」
医師「何もしなければ1年、抗がん剤の効果があったり手術したりすれば、それ以上、生きられます。頑張りましょう」

DV旦那「そんなの絶対に嫌だ‼」
と叫ぶと同時に丸椅子から
ずり落ち、対面する医師の両足の間で
カエルがひっくり返ったみたいな格好で
失神してしまった。

癌の告知って結構、あっさりハッキリと言うんだね
もう少し言いにくそうに告知するのかと思ってた。
本当に医師ってお仕事…大変だと思った。

しばらくベッドで横になり

眠ってるDV旦那の寝顔を見てたら
目から涙がこぼれ落ちた
鬼の目にも
DV旦那の目にも涙か…
と可哀想なんて気持ちに全然ならない私


(何もしなくて1年か…
1年もか…まだ1年もか…
何かしたら、それ以上か…
じゃ何もしなくていいのに…)
そればかり思う私でした。