2/28(火)

　うれしいくらい「晴れ」

朝6:00にカワシマ君が出ていく。ホテルの外まで見送って彼とは別れた。8時にハンヴォンホテルをチェックアウトし、Thu Doに行く。4$のシングルの部屋はなくて5$の部屋に落ち着く。ここは5階で見晴らしが良く部屋も広くていいんだけど、シャワーがパイプを曲げただけのやつで当然水、便器はもっとひどく流すレバーがなく便座もない。流すにはバケツで大量の水を中に入れると流れる仕組みになっている。5$だし、まあいいかと決めた。

2階のカナメくんの部屋にあいさつに行ってそのまま一緒に朝食を食べに行く。彼にいいところがあると連れて行ってもらったのがパンとサラダと目玉焼きにスープをかけたものを食べさせる店で、朝だけやっているという。人がいっぱいで、残念なことにちょうどスープが無くなってしまい玉子2個のめだま焼を焼いてくれた。それで鍋の底にまだ少しあったスープの残り汁を入れてもらって食べた。それでもうまかった。これで4,000ドンは安い。

そのあと彼に付いて行って、バークィというフランス料理のレストランへ。ここで彼は旅行会社の人と待ち合わせをしているという。オレンジジュースを飲んでいたが 10:30になっても来ないので彼が行ってくる! と行ってしまう。しばらくして彼が旅行社の女の人と戻って来て、ラオス行きのVISAをもらったり手続きしてたら11:00になる。彼はこのバークィで結構お世話になっていたらしく、おばちゃんとすごく親しく、ジュースはタダでごちそうになった。こういうところは、ほんとにうれしいよね。

カナメくんとはそこで別れ、カワシマくんに聞いて行こうと思っていたカオダイ寺院へ行ってみる。すると休みな　　のか、誰もいない。横の通用門が開いていたのでそこから入って本殿内に入ろうとするが、本殿は閉まっている。誰かいないかなと本殿の周りをぐるっと歩いていると1人のおじさんに会う。その人の良さそうなおじさんは、何か得々と語りだす。そして彼に付いていくと中に入れてもらえた。中には大きな目玉おやじがいると聞いていたが本当だった。直径8mぐらい。大きな水色の球体の真ん中にまた大きな目がこっちを見下ろしている。ずっと見つめていると変な気分になってくる。それに合わせておじさんの奇妙な英語による解説が続く、確かにこれじゃ写真なんて撮れない。上に掛けてある絵には、キリストさんやお釈迦さん、マホメットなど、その他色んな宗教の偉人が1枚の絵の中に描かれていて、すべての宗教を集めたものだとわかる。10分程講釈を聞いて厳かな気持ちになり外へ出る。入ろうとは思わないが何かすごい宗教だなと感じた。

それからThu Doに戻り、途中アオザイを着た女の子を見かけては綺麗だなあと見とれ、遠目に写真を撮ったりしたりして楽しんだ。(注:盗撮です。本当は許可なく人を撮ったりしてはいけません)

（写真:ダナンの街並み。白いアオザイを着た女性たち）

ホテルに帰ってカナメくんに別れの挨拶をする。彼はフエへ行ってしまう。私は部屋に戻って、釣り具を持って出る。

海へ行こう!

空は快晴、うれしい。途中、果物とパン屋でエサ用にフランスパン、食用にパンケーキを買う。歩いていたらおいしそうなメシ屋(人が入っていて清潔そうな店)があったのでふらっと入ってしまう。おばちゃんがやけに英語が話せる。彼女のチョイスで白飯の上におでんの玉子ようなよく煮込んだ玉子、それから小エビをタレと一緒にかけたものを食べた。これがうまかった! そこでおばちゃんは日本の友達に書いた手紙をオレに送ってくれないかと言う。ここではそんなに送るのに高くつくのか? それとも郵便の信用が無いのか? とにかく受けることに。みんなで写真を撮ってそこを後にした。

次にタインビンビーチへ。もう砂浜が見え始めるところから無茶苦茶きれいで思わず声をあげたくなった。白い砂浜、青い空、青い海、対岸には山々が見え、そこに雲がかかっている。涙が出る程美しい。

（写真: タインビンビーチ）

ここでとりあえず、ぼーっと過ごせるところを探そうと海岸沿いを歩く。会う人みんなが声をかけてくれたり、微笑んでくれたりする。すごくいい。少し日陰になってて、もたれる石があるところを見付けたので腰を下ろして、早速買ったパンを食べる。食べ終わって今度はブドウを食べていると、さっきまで向こうの方で遊んでいた女の子供達が1人、2人と前を通っていく。そしてとうとう近づいてきてハロー、ハローとなった。

彼女たちの後に英語が少し話せる青年が来て一緒にしばらく話す。みんないい人ばかりだ。そのうち子供たちが4人、5人となって私を囲む。子供で埋もれそう。子供たちの母親という人もやってきて、日本に彼女はいるのか?とか質問された。あと、子供の親父さんぽい人も来て少し英語が話せて色々話したりした。子供たちもフレーズブックを頼りに質問したりしてそれに答えたり、あと彼女たちにベトナム語を教えてもらったりした。子供たちはみんな本当にかわいい。大きな少年も来たしガキんちょも来た。2~3時間はいただろうか? 最後に彼らの写真を撮っているとカメラを触らせてと取り上げられ、広州のレストランの時のようにパシャパシャやりはじめた。そしてそのうちフィルムが全部無くなって、これでおしまい。

カメラを返してもらって中を開けてフィルムを出す。新しいフィルムを入れる。それから古いのをしまおうとしたらそのガキんちょの1人が使い終わったフィルムを持ち上げて中から少し出ているフィルムの端っこを引っ張り、中身を出してしまった。あっ、と気付いて「こら！」と取り返したが、もう遅いよ。それで今度はそれを巻いて戻してもらったらこれまた全部中まで入れてしまう。どうやって現像すんねん。中の初めの10枚くらいは多分ダメかもね。それに中にフィルムが入ってしまったので現像自体できるのかどうか…トホホ。この36枚フイルムがベトナムの中でと言うよりたぶんこの旅の中で最高のが撮れていたのに…最初から最後までほとんどここダナンで会った人たちの写真なのに…。ダナンは思い出の中だけになってしまったかもしれない...それで砂浜をあとにして帰ることに。

（写真: ビーチで子供が撮った写真その1）

（写真: ビーチで子供が撮った写真その2 この子がフィルムを引っ張り出した）

（写真: ビーチで子供が撮った写真その3）

（写真: ビーチで子供が撮った写真その4 フィルムがちゃんと現像できてよかった）

歩いて帰ってホテルでぼーっとして、その後晩飯を食べに出掛けた。晩はバークイでと決めていたので早速行ってみる。おばちゃんも店のおねえちゃんも私を覚えていたようで、あいさつしてくれる。何がおすすめかと聞いたから、たぶん一番高いのを選ばされたと思う、エビの姿焼きだったけど、これがまじでうまかった。あとカニとアスパラガスのスープ、パン、BG1(ビール)、これで8$程取られた。確かに高くついたでも日本円に直したらフランス料理をこれだけの値段で食べられるなら大したもんだ。そこでゆっくりしてたら日本人の2人連れも来て、ここは結構外国人が来るところなんだろうなと思う。それで9時頃ホテルに帰って、そのまま何もする気になれず爆睡してしまう。とにかく今日は今までの旅の中でもアンコールの感動とかそういうのではなく現地の人とのふれあいが一番感じられた1日だった。実にいい日だった。

「ビーチ」