追悼 市川崑監督 | 逢えるじゃないか また明日 PartⅡ

逢えるじゃないか また明日 PartⅡ

ボスザウルスの隠れ家から「逢えるじゃないか また明日 PartⅡ」に変更しました。yahoo!ブログの閉鎖に伴い、アメブロに移動し、合体させました。引き続き宜しくお願いします。

ただ今編集中に付きしばらくは不完全ですので宜しく。

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                                     2001年度作品「かあちゃん」より


市川崑監督の訃報を知ったのは 梯子酒の最後のお店だった

92歳なら仕方ないとは思ってみても やはり残念でならない

つい先日見たばかりの「かあちゃん」が直ぐに思い浮かんだ



市川崑監督作品を始めてみたのは「東京オリンピック」だった

高校一年 五反田の東洋現像所(現イマジカ)の試写室で見た

現像所に勤める叔父が 映画好きの私を招待してくれた

公開前 いち早く見たその映画は 美しく感動的なもので心を打つた

そしてその時から「市川崑=東京オリンピック」が私の頭の中に深く刻まれてしまって

その後観る映画が 市川崑作品であると意識して観る事は殆どなかった



テレビ時代劇「木枯し紋次郎」のスタートから三作は彼が撮った

勿論あの奇抜なタイトルバックや エンドバックも市川監督のもの

あの時の作風は「股旅」で再び観た気がした


私の見た作品は以下の通り

1956.01.21 ビルマの竪琴 第一部望郷篇  日活
1956.06.28 処刑の部屋  大映東京
1957.03.27 満員電車  大映東京
1958.08.19 炎上  大映京都
1959.01.03 あなたと私の合言葉 さよなら、今日は  大映東京
1959.11.03 野火  大映東京
1960.11.01 おとうと  大映東京
1961.05.03 黒い十人の女  大映東京
1962.11.18 私は二歳  大映東京
1963.01.13 雪之丞変化  大映京都
1963.10.27 太平洋ひとりぼっち  石原プロ
1965.03.20 東京オリンピック  東京オリンピック映画協会  ... 総監督
1971.05.15 愛ふただび  東宝
1973.04.07 股旅  崑プロ=日本ATG
1980.12.06 古都  ホリ企画制作
1983.05.21 細雪  東宝映画
1984.10.06 おはん  東宝映画
1987.01.17 映画女優  東宝映画
1994.10.22 四十七人の刺客  東宝映画
2000.05.13 どら平太  「どら平太」製作委員会=日活=株...
2001.11.10 かあちゃん  映像京都=日活=イマジカ

「ビルマの竪琴」は 子供ながらにとても不思議な気持ちで見た

その後も観る機会は合ったのだが どうしても観たくなかった

涅槃像と安井昌二が竪琴を持っている姿が 鮮明に脳裏に焼きついている

「処刑の部屋」「満員電車」「あなたと私の合言葉」「おとうと」は川口浩

お坊ちゃん俳優川口浩の魅力が映画のキーポイント

「おとうと」ではキネマ旬報で第一位を受賞

姉役の岸恵子は「黒い十人の女」「かあちゃん」にも出演



「炎上」は三島由紀夫の金閣寺の映画化作品

市川雷蔵の代表作とも言える作品で 監督の力量をまざまざ知った作品だった

「破壊」でも雷蔵とコンビを組んでいるが この作品は見ていない

「野火」は最近観る機会があったが 異色の作品でどうしてももう一度見たい作品である

「私は二歳」は二歳の男の子が主役の作品 山本富士子と船越英二のお母さんとお父さん

子育ての慌てぶりが何ともいえず可笑しかった

「雪之丞変化」はそれまでの作品には珍しい時代劇 大映の大御所長谷川一夫の作品



大映を離れて石原プロの「太平洋ひとりぼっち」を裕次郎とコンビを組む

堀江謙一の太平洋横断は大きな話題だったが 作品的に難しい題材だったと思うが

素晴らしい作品に仕上がった やはり私の好きな作品である

「愛ふたたび」も話題の作品だった ルノー・ベルレーと浅丘ルリ子

「古都」は友和百恵のコンビで 山口百恵最後の作品

「股旅」も異色作だった 主演に小倉一郎 そして萩原健一・尾藤イサオ

今までに無い時代劇であり 股旅者の世界を今まで以上にリアルに映画に出している

「細雪」「おはん」「映画女優」と吉永小百合とのコンビ

「四十七人の刺客」は変わった忠臣蔵だった 「どら平太」は念願の四騎の会の作品



市川崑監督プロフェール等は訃報を伝えるニュースを見ていただくと良いと思うが

やはり病名は肺ガンだった  有名なヘビースモーカーで日に100本

晩年禁煙したと言うが それは何時頃からなのだろう

少なくとも2001年の写真を見てみると 吸っている

タバコを挟む為に わざわざ歯を抜いたと言うから凄い

歯と歯の間にタバコを挟んだまま お喋りしていたのだろう



市川崑監督作品は 永遠に日本人の心から離れる事はない


合掌