ヴィーン・フィルのニューイヤーコンサート、今年の指揮はヤニック・ネゼ=セガン。
しかし、クラウディオ・アバドやニコラウス・アーノンクールがモーツァルトを、小澤征爾がヘルメスベルガー3世なんかを演るようになってから年々歳々内容がマニアックになってきて、今年は女性作曲家の作品だって。
これも「時代の流れ」なのかもしれないけど、ヘンにグローバル化するよか1980年代までのシュトラウス・ファミリーまつりの方が「ムジツィーレン」にあふれてて良かったなァ。
で、1月23日にはもうライヴ盤がリリースされる。こちらも年々早くなるんだよね。

そんなあっしの「ニューイヤーコンサート・ザ・ベスト」は、皇帝ヘルベルト・フォン・カラヤンがたった一度だけ元日のムジークフェラインの指揮台に立った1987年のニューイヤー。今だにこれを超えるニューイヤーコンサート・ライヴは出ていないと思います。

近年では、世界中を吹き荒れたコロナ禍の真っ只中、前年春に決まっていたリッカルド・ムーティがオーストリア政府の特別の計らいで鎖国中のヴィーンに入ってなんと無観客で行われた2021年のニューイヤーコンサート。無観客ということで条件がセッション録音に限りなく近くなり、素晴らしい音質と集中力あふれる演奏の音盤ができました。

今日は3年ぶりに元日か透析日に当たり、透析中は朝比奈御大のひそみに倣ってまずはドヴォルジャークの交響曲第9番「新世界より」をジュリーニ/ロイヤル・コンセルトヘボウの清澄な響きと歌心あふれる一枚で。

そのあと上述のカラヤンの87年ライヴともし白血病で早世せず健康を保っていたら同じく不慮の事故で若くして命を落としたケルテス・イシュトバーンとともに80年代の元日のムジークフェラインの常連になっていただろうフリッチャイ・フェレンツが最晩年に遺言のように遺したシュトラウス・アルバムを聴きました。なんという力強く美しい演奏でしょう。この年に指揮者活動を引退、2年後に世を去る者が振っているとは思えない充実した響きと瑞々しく精気に満ちた歌心。最後に入っている「ヴィーンの森の物語」では思わず涙が…ヴィーン・フィル以外のシュトラウス・アルバムではダントツだと思います。

今朝はそれに加えてヴィーン・フィルをしのぐ歴史と伝統を誇るシュターツカペレ・ドレスデンがオーストリア出身のオトマール・スウィトナーと録音したこれも素晴らしいシュトラウス・ファミリー・アルバムを聴きつつ新年最初の透析を終えました。
