私は高校まで保険をかけた生き方を信じてきた。地元の国立大学出て、県内のそこそこの会社に就職するのがベストなんだと思っていた。それをはかいしてくれたのが、大学の寮生活だった。まず、読書の観念を変えてくれた。好きな本を読んで、好きなように感じていいのだと、それまでは国語の答えのように感じなければならないと思ってた。次に音楽、それまでは耳ざわりのいいきれいなおんがくをしかし、まわりにギターを弾いていたやつが多かったせいか、バンドブームだったせいか汚くても魂のこもった音楽を聴くようになった。黒人ソウルなどを中心に。時間がたっぷりあったから、漫画をよく読んでたからかな、先輩が残した古いガロの影響を強く受けた漫画。歴史が好きだからつい、その繋がりも調べてしまう。ガロといえばつげ義春、白土三平が有名だが、蛭子さんも描いてた。私にはどこかサブカルチャーへの憧れがあったのかもしれない。不良になる度胸もなかったし、