音楽を聴くのは、私の世代では高校までレコードだった。アルバムを聴くに、はじめは針を落す緊張感もあるし、これかまだある種儀式、そしてA面が終わればB面にひっくり返して聴く。アーティストはこのひっくり返すタイムラグというものを利用して、選曲してあった。私も病気をした時にレコードをB面にしたならまた別の価値観を持った人生を奏でたい。アーティストによっては、A面にはキャッチーな曲を、A面の最後にB面への伏線の曲を、そして主張したいことをB面に収録していたことも多かった。