免疫細胞療法には軽微な発熱などの副作用以外、一般の薬のような副作用はないとのことです。

副作用がないことのメリットとは何でしょうか?


一般のがん治療における副作用では、手術であれば臓器の一部、全部の摘出等による身体機能の低下(これが副作用という言葉が適切ではないかも知れませんが)、抗がん剤であれば細胞分裂の活発な細胞を殺傷するため、がん細胞だけでなく正常な細胞にもダメージを与えてしまえ、吐き気や倦怠感といった副作用を伴います。


これらの治療は癌を退治するという使命を果たす上では大変重要ですが、それ以外に体に多大な負担を与えてしまいます。

これは人それぞれの考えによるので、断言はできませんが、どんなに苦しい状態でもとにかく生きていれば良いと考えるのはなかなか酷なことではないでしょうか。


患者さんはもちろんがん細胞をやっつけようと強い意志をもち、どんなことにも立ち向かおうという意志を持っていられるとは思います。しかし、時に抗がん剤などによる副作用は強い意志さえも崩してしまうほどの身体的ダメージを患者さんに与えてしまいます。


がん治療による副作用はそれほど大変なものです。


免疫細胞療法は前回書きましたが、自分の細胞を活性化し、体内に戻すだけなので微熱などの副作用以外に体に重大なダメージを与えるような副作用はありません。

また抗がん剤により傷つけられた免疫系の働きをアップさせることから、体の状態を健やかに保つことができます。


がん治療は患者さんにとっても家族にとっても大変なものですが、免疫細胞療法はその大変さを少しでも軽くすることができるのではないかと思います。

免疫細胞療法とは、がん治療のひとつであり、免疫細胞を対外で活性化した後、体内に戻しがん細胞を攻撃するという治療法です。


免疫細胞とは白血球を構成しているリンパ球のことで、リンパ球には細菌やウイルス、そしてがん細胞を退治する細胞が存在します。

免疫細胞療法は、このリンパ球を血液から取り出し、培養器で増殖、活性化した後体内に戻し、大量の免疫細胞でがん細胞を攻撃する治療法なのです。


免疫細胞療法の良いところは、一般的な薬とは異なり、自分の細胞を利用しているところから副作用が少ないという点と抗がん剤や放射線治療など他の治療法と併用することができるという点です。