諸事雑感記

諸事雑感記

30代半ばになり、走り始めたこと、読むこと、考えたこと。

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「夜と霧」を読んだ。

本当であればもっと若い頃に読むべきだった本。読んでみたいと思いつつ、でも絶対つらいから

ずっとこの本を読むことから逃げていた。

でも読んでみたら、読めてよかったとしか思わなかった。

 

収容所で起きた想像を絶する地獄に耐え、この本を後世に残したことへの敬意。

自由を奪われ尊厳を奪われ未来を奪われ全てを失い、一寸先をも知れぬ命しか残されない状況で、

人間の精神に何が起こるのか。

収容所に入るとき、そこで生き抜くとき、解放された時。各段階で、人間の精神に起こること。

読むのは本当につらかった。

何が起きたのかが直接的に語られずとも、精神状態からわかるその状況を想像するだけでつらくて。

その状況を引き起こしたのが人間であるということに吐きそうな程の嫌悪感を覚える一方、

その状況下で内面を深める人がいて、そんな状況でも”愛”の持てる力で救われるという真実が見えた。

この本を読むのはつらいだけではなく、そんな「人間」の尊さについて知りそこに希望を覚えることでもあった。

 

「人間とは、ガス室を発明した存在だ。しかし同時に、ガス室に入っても毅然として祈りの言葉を口にする存在でもあるのだ。」