「おかえり」
 
まだ 声は聞こえない
 
 
 
早く
 
「ただいま」って言いたいな
 
 
 
 
 
 
あなたはいつも 私の一番近くにいて
私の強さも弱さも 喜びも悲しみも 全てを知っている
孤独だと思っても 人は一人にはなれない
心を閉ざす事は出来ない
あなたは全てを見ているから
 
愚者は鏡
その向こうに 人は大いなる夢をみる
 
 
 
不安を捨てて 恐怖に打ち勝つ
進むべき道は一つ
振り向かない 道は常に一つ
迷う必要はない ただ目の前を行くだけ
 
魔術師は言う
私に選択の余地はないと
 
 
 
海を渡る一艘の船のように
星の導きを解き明かし 風の声を読み切る
 
女教帝は剣を振りかざし
迷いは断ち切られる
 
 
 
親愛なる母のように
私は人を愛せるから
心を解き放ち 嘘や偽りを捨てよう
ただひたすらに 愛を育て
命を育てよう
 
女帝の御胸に抱かれて
人は愛を知る
 
 
 
 
犬が戦い 機械が自我を持つ世界
花が怒り 空が笑う
何も不思議ではない
同じ時を生きる奇跡を受け入れよう
 
法王の如く
無限の心で受け止めよう
 
 
 
だけど 人は過ちを犯す
愛してはいけないのに 流されてはいけないのに
抗えない力に呑み込まれ 冷静さを失う
だからこそ 今が決断の時
 
恋人は囁く
君には私しかいないと
 
 
 
 
失敗を恐れてはいけない
しかし人は 常に勝ち続けなければいけない
だから私は負けない
戦う事は 勝つ事である
たとえ何かを失っても 勝利より大切なものなど存在しない
 
戦車は奮起する
思う存分戦うが良い
 
 
 
人は 諦めが悪い生き物
何度でも挑み 何度でも泣く
枯れた大地に降り注ぐ冷たい雨に打たれながら
再生を信じ 努力し続ける
 
力なき者に成功はない
努力なくして 力は得られない
 
 
 
段々と 声が大きくなってきた
あれは恐らく・・・・
 
隠者は静かに佇む
時は等しく 誰しもに襲い掛かると
 
 
 
目の前の現実を見ろ
あれは何だ?
今やもう ハッキリと見えているはずだ
目を反らすな
 
運命の輪が回る
抗う事は 無意味である
 
 
 
答えは出ている
あとはどう そこへ辿り着くか
欲に溺れてもダメ
後手に回ってもダメ
誰の幸せも脅かす事なく 自らが一番に・・・・
 
正義の歌が聞こえる
列を乱すなと
 
 
 
ならばいっそ 他が為に生きようか
無限の愛は 惜しむ事なく捧げよう
何も得ず 何も求めず
ただただ 他が為に生きる
それこそ人である
 
刑死者が吊るされる
微笑みながら こちらに手を振っている
 
 
 
なんという事だ
一つ二つ 命が捧げられていく
こんなの絶対おかしいよ
私は考える
一から考えるんだ
 
死神が腹を抱えて笑っている
さぁ 間に合うかな?
 
 
 
時間がない
アイディアもない
でも 無理だけはしない
抗う事 逆らう事は無意味だから
何もしなくても今日が終わり 明日が来るように
目を閉じて 自然のままに呼吸する
 
節制の鐘が鳴る
なんて心地良いのだろう
 
 
 
心のままに生きることが これほど気分の良いものだとは
私は知ってしまった
もう ここから離れる事は出来ないだろう
そしてその必要もない
私は知ってしまった
誰にも教えてやるもんか
 
悪魔が私の手を引き踊る
どうかこのまま永遠に
 
 
 
なんという事だ
歩く事を止めた途端に
足が切り取られ
体中の血は吸い尽くされてしまった
目を見開いたところで ここには明かりがない
どうしたら良い どうしたら・・・・
 
塔が崩れていく
何もかも終わりだ
 
 
 
一筋の光
私の名前を呼んでいるようだ
一体ここはどこで 何が起きているかは分からないが
この光を見失ってはいけない事だけは理解できる
 
星が瞬く
私は確かに生きていると
 
 
 
明るい・・・・
さっきよりも いや 今までで一番の明るさだ
この世に これ程の光を放つものがあるとは驚いた
さぁ 立ち上がらなければ
足はなくとも
鼓動はなくとも
立たなければいけない
 
太陽は輝く
時は満ちたと
 
 
 
私は生きているのか
本当に 生きたいのか?
一人で生きてきた訳じゃない
私は一人じゃない
この目を開いて 答えよう
自分の口で この口で 言うんだ
 
審判の扉が開く
今こそ 決断の時
 
 
 
喜びも悲しみも その全てを受け止めよう
他の誰でもない 自分自身を愛せるように
誰かの為に 命を輝かせたい
逃げる事も 恐れることもなく
ただ一つの勝利の為に
終わりない旅を続けながら
いつまでも いつまでも
夢を抱いていたい
 
世界が私に降り注ぐ
満天の空から 永久の愛が注がれる
 
 
 
 
人生はじまったなwwwwwうはwwwww