石原裕次郎シアターDVDコレクション『あした晴れるか』を購入。


1960年制作
キャスト
石原裕次郎 芦川いづみ 中原早苗 杉山俊夫 渡辺美佐子
一代目黄門様 二代目黄門様

 

 

石原裕次郎や小林旭が活躍する日活劇場映画・・いわゆる『日活アクション』なるものが若者を中心に人気を博していた時代があったそうな・・(1960年代が中心)。


しかし私(1961生)が物心ついたころにはすでに衰退しており、その頃の日活にはほぼ知識が無いです。
ずいぶん後まで石原裕次郎も小林旭も知らなかった・・
石原裕次郎という日本のスーパースターの名は、小学校6年の時(1972年)・・TVドラマ『太陽にほえろ』でようやく知りました。
いくらかでも映画に関心を持った頃には、日活と言えば『ロマンポルノ』でした。

 

そんなわけで、私は劇場にて日活アクションを観ることは無かったのですが―


高校生の頃・・(1976年ごろ)毎週日曜日の午後一時か二時ごろに日活アクションをテレビで放送していた時期があり、私はこれにちょっとハマりました。
マイトガイ・アキラ(小林旭)、タフガイ・ユウジロウ(石原裕次郎)エースのジョー(宍戸錠)等々・・のことを初めて知りました。
この時のテレビ放映で日活アクション・ファンになった人は少なからずいるはずです。

 

この時の放送で私が観た石原裕次郎主演の映画は二十本くらいでしょうか・・
その中でぜひもう一度観たいと思っていたのが、今回入手した『あした晴れるか』です。

 

石原裕次郎シアターDVDコレクションが刊行開始されたのは2年くらい前だと思います。

日活アクションだけではなく、裕次郎劇場映画全般なのでラインアップは93まであります。
最初の頃は書店に並んでいましたが、ここのところはすっかり見なかった―
もしかして刊行中止になった?・・・とも疑っていましたが、どうやら細々と刊行してたみたいです。たぶん、予約分だけ・・・みたいな感じだったのでしょう。
ですから刊行予定77番目の『あした晴れるか』は入手をあきらめていたのですが―
なぜか数日前に近所の書店に並んでました。・・・・これはもう運命??・・即購入です。

 

 

・・・なぜ『あした晴れるか』がもう一度観たいかというと

私が観た石原裕次郎映画での裕次郎さんは、『心に傷がある』『暗い過去がある』『屈折した家族関係を抱える』みたいなクールなキャラばかりだったのですが、『あした晴れるか』では登場人物も物語もひたすら陽気で能天気・・暗い要素がほぼ無かった・・・まあ、ストーリーはそこまで詳しく覚えてませんでしたが、とにかく楽しさだけが残った・・という記憶がありました。
日活アクションの中でもわりと異質なのではないかと・・
きっと他にもこんな能天気路線の石原裕次郎映画があるんでしょうね。
おススメがあるなら、ぜひ教えていただきたいところです。


では主演俳優の紹介を―
  タフガイ・石原裕次郎
私にとってはいつまでも七曲署の『ボス』
『太陽にほえろ』また観たいなあ・・とくにジーパン刑事編あたり・・
『太陽にほえろDVDマガジン』とかでないのかなあ・・

 

芦川いづみ
美人女優さんですが、この『あした晴れるか』では大きめの黒っぽい眼鏡をかけて美貌を制限しています。プロとしてコメディアンヌに徹していたのでしょう。

まあ、この眼鏡姿もまたマニアの方々にはタマランのでしょうけど・・

 

  中原早苗
この女優さんが懐かしい・・・
70年代のテレビドラマで名脇役として大活躍されてましたね。

 

  杉山俊夫
個人的な感想なのですが・・
『いっけねェ ヤブヘビだぁ!』のセリフが一番似合う役者さん?

 

 

でもって、ストーリーはというと―

 

三杉耕平(石原裕次郎)は伯父の働く東京青果市場を手伝っていますが、本職は新進気鋭のカメラマン。
ある時、桜フィルムという会社の宣伝部長からカメラマンとしての仕事の依頼を受けます。
『東京探検』というテーマで、若い耕平の感性に響いた街の景色をカメラに収めて写真パネルにし、ギャラリーに展示する・・・というものでした。
桜フィルムから耕平のサポートに任命されたのが、矢巻みはる(芦川いづみ)という、有能でプライドも高そうな女性。気が強くて耕平もたじたじです。

ふとしたきっかけで知り合ったバーの女給梶原セツ子(中原早苗)、それにみはるの弟・・実は従兄弟・・昌一(杉山俊夫)も交えて、軽い男女の葛藤などがありましたが、耕平の仕事は順調に成果を上げていきます。

そんな中、やくざの大物『人斬り根津』が刑期を終えて出所してきました。彼はセツ子の父親の命を狙っていました。
セツ子の父親は、今は足を洗っていますが昔はやくざで、自分の親分を殺された仕返しに、根津を杖が無ければ歩けない体にしました。
根津はその復讐を企てていたのです。
それを知った耕平、みはる、セツ子は阻止すべく立ち上がります。
そして拉致されたセツ子の父親を救出すべく、昌一の手も借りて大奮闘・・・・

 

―なんてところです。

 


やくざとの大乱闘のシーンなんかもありますが、どこか抜けててコントみたいな感じ・・アクションと呼べるか微妙なレベルです。
結局、劇中では誰ひとりとして恋愛関係には至りませんし・・・涙するようなシーンも無く、とにかく内容が軽い・・

ドタバタ喜劇としか呼びようのない作品です。でもこれはこれでいいんだろうなぁ・・と思えてしまう不思議な作品です。

 

 

昔テレビで観た時はあまり気付かなかったのですが、1960年東京の街がしっかりと映っています。路面電車やオート三輪など、当時を知る人にはとても懐かしく感じるはずです。
画質もいいし、東京の資料としてもかなり貴重なのではないでしょうか。

 

 

 

 

今回鑑賞して一番衝撃だったシーン・・?

昔はボウリングのピン立ても人力だったんですねえ・・