こんにちは。

石田直也です。

いきなりですが

海外在留邦人は約110万人。
日本以外で生活している人が100万人以上います。

ということは当たり前ですが
海外にもたくさんスゴイ人がいます。

でもその人たちの活動を知る機会は少ない…

そこで今回から新シリーズ『世界で活躍する日本人』と題し、
世界で活躍していらっしゃる日本人を紹介していきます!!

そして第1回目の今回は
パナマで絶滅種のランの保護をしてらっしゃる明智洸一郎さんにお話を聞いてきました。

明智滉一郎さん
『あなたの国の好きなところは何ですか?』

経歴
北海道大学の農学部を卒業し、関西の製薬会社に勤める。その時に海外へよく出張に行っていた経験がある。そして55歳で定年を迎え退職。そしてパナマに渡りランの保護団体『APROVACA』を設立。その2年後に帰国し、その後日本でも活動を続けている。現在73歳。

『APROVACA』 とは中米の国パナマの風光明媚な村、エルバジェ・デ・アントンで現地の蘭の固有種の保護のために活動している非営利組織です。APROVACAとはスペイン語で「エルバジェ・カブジャ蘭生産者協会」を意味する“Asociacion de Productores de Orquideas de El Valle y Cabuya”の頭文字を取ったものです。私たちは、2001年5月15日の設立以来、絶滅の危機に瀕しているパナマ固有種の蘭を保護し、またそれによりエルバジェ付近及びパナマ共和国の豊かな生物多様性を守るという目的で活動しています。(HPより抜粋)
『APROVACA』のホームページです。詳しくはこちらをどうぞ。

次に写真と共に敷地を紹介します。
入口
『あなたの国の好きなところは何ですか?』
パナマと日本
『あなたの国の好きなところは何ですか?』
敷地
『あなたの国の好きなところは何ですか?』
ラン
『あなたの国の好きなところは何ですか?』
日本の方が寄付しています。
『あなたの国の好きなところは何ですか?』
胡蝶蘭を販売しています。
『あなたの国の好きなところは何ですか?』

ここからはインタビュー。

「なぜ海外で国際協力をしようと思ったんですか?」
定年後に何もしないのは嫌だなと思い、JICAに行ってみたところ、パナマのランの保護をしてくれとの要請を受けたので引き受けたのがきっかけです。

「なぜパナマなんですか?」
本当はどこでも良かったんですよ。偶然頼まれたのがパナマでのラン保護だったんです。

「いきさつを教えて下さい」
定年後、JICAを訪問し、パナマでのランの保護の要請を受けて、その後2000年にパナマに行きました。でも、偶然にもその時パナマの政権が変わってそして呼んでくれたパナマ人が政権の交代に失職した。それに伴って現地で一緒に行動するはずのパナマ人がいなくなっていた。JICAの理念としては、2年間で自分の持っている知識を現地の人に渡すことにもかかわらず、現地の人がいないところからのスタート。そこで明智さんは地元の人に声をかけて、ランを山で採り売っている人に【育てる】ことを教えるのを目標にプロジェクトを始める。そしてその人達が仲間を集めるために『APROVACA』を設立。スペイン語でAsociacion de Productores de Orquideas de El Valle y Cabuyaの略で意味は「エルバジェとカブジャのラン生産者協会」。設立に伴い、パナマの日本大使館が応援(草の根無償資金)してくれ、日本からの草の根の提供を得る。さらに去年(2011年)敷地の拡張をして、敷地内にホステルをオープン、ラン栽培、ランの保護をパナマのエルバジェで行っている。

そして
ここからは明智さんに言われて印象的だったこと。

ODAはハコモノになるケースが多い」
この施設もその例外ではなくハコモノになりかけていた。実際にハコモノになっていると在パナマ日本人に言われたこともあったそう。そこで「COSPA」という団体を創設し日本での資金集めを開始。そしてJICAからの支援も受け青年海外協力隊も来るようになる。そして今では施設内にホステルがあり、そこからも資金を集めている。やはりお金が大切。

「2年間での技術移転は難しい」
JICAの理念ではボランティアは2年で技術を渡すことだが実際にはとても難しい。ましてランの栽培に5年はかかる。

『日本流を通そうと思っても無理』
日本人とパナマ人の思考は全く違う。だから日本人に教えるように教えても無理。例えば、農業に関して、日本には適地適作というのがある。この気候にはこの植物が適しているからこれを育てよう。さらに日本人は前年の反省を活かして、次の年にもっと良くしようと考えるがパナマ人はそうではない。『できなかったのはしょうがない』と考えるそう。パナマは気候に大変恵まれているから、それでも全く困らないのだ。だからこそ日本流はいつも通用するものではない。自分たちの考えだけを通すのではなく、地元の人と相談しながら行動していくべき。

『教えるのは大人じゃなくて、子供たち』
将来を担う子供に教えることが大事。だから何回も学校に行った。彼らが理解してくれるのが大切。パナマ人は学芸会がとても上手なので、伝えやすかった。

『やりがいはとてもある』
自分の持っていたものを現地の人と協力し一つのものに向かってやったことはとてもやりがいのあること。しかも自分はチャンスに恵まれた。

『たいへんなこともたくさん』
いろんなところからお金を支援してもらっているから責任がある。だからこそ結果が求められる。そして現地の人は「日本から支援を受けているからやってくれるだけやってもらおう」といった日本に【おんぶにだっこ】状態になることも。だからこそ難しい。なぜなら【地元の自然は地元の人が守らなきゃならない】から。いくら日本から支援をしたって彼らの考えが変わらないと意味がない。パナマには自然がたくさんあるから大切にしない。絶滅危惧種のランもパナマの山にはたくさんあるから気にせずに採っている。そんな人達に教えるのは大変だった。

『青年海外協力隊について』
私は就活がうまくいかなかったから、青年海外協力に行くという考えには反対。なぜならすごく苦労するから。能力のある人にたくさん来てほしい。でも今の就活をみるとなかなか大変だと思う。日本人と日本人でコミュニケーションをとれるのは当たり前。日本人と海外の田舎の人とコミュニケーションをとるのは難しい。でもそれこそ大事だと思う。日本はそのような人材を大事にしなければならない。

『パナマのどんなところが好きですか?』
『あなたの国の好きなところは何ですか?』
パナマの自然と人

『日本の好きなところは何ですか?』
『あなたの国の好きなところは何ですか?』
やっぱり日本語が通じるところかな。

明智さんと話してみて、話していることに誇りをもっているなと感じました。自分がやったこと、そしてやっていることに自信があるから続けていける、そんなことを感じました。

最後に一緒に記念撮影(寝起きです)
『あなたの国の好きなところは何ですか?』

国際協力と一言にいっても、世界中各地で活躍している日本人はたくさんいる。そんな人達の生の話を聞けるなんて自分としてはありがたいこと。そして聞いた生の話を多くの人に知ってもらえたらうれしいです。

この企画はこれからも、国際協力の分野以外にも旅をしている中で「この人すごい」と思った人に会えたら随時紹介していきます。お楽しみに。

読んでくれてありがとうございます。次回も読んでくれたらうれしいです!!

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