彼女の人生
夢見ていたのに
愛していたのに

幼少の頃、登った近所の丘。

そこで感じた風を思い出した彼女は・・・

涙が止まらなかった。

家族が家族としてまだ機能していたあの頃。

ただずっと愛されていたかっただけ。

でも。。。
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このブログはある女性のこれまでの人生について書いた実話です。
ドラマ以上に波乱万丈の彼女の人生を綴ります。
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◇◇ 目 次 ◇◇

【第6話】ふたりで落ちよう

18歳のさおり。

彼女の結婚、そして出産に周囲は猛反対だった。

彼女にとって意外だったことは、家庭を壊してまで新しい男と一緒に暮らすことを選んだ母親までが猛反対したこと。

そして、そのころはもう母親の再婚相手となっていた男までもが。

「あんたらひとにものを言える立場か!」

家族を捨てた無責任な母親。そんな母親を憎らしくさえ思った。

自分は家族を絶対に捨てない。だから彼と結婚をして子供を生むんだと決意していた。

そんなさおりには後ろめたさなど微塵もなく恥ずかしいとも思わなかった。

だから、堂々とこの街で子供を生んで・・・

ところが。

彼は違った。

さおりの義理の父となっていた母親の男に激怒されて・・・

駆け落ちすることをさおりに提案したのだ。

さおりは・・・

どんな形でも家庭が出来ればそれでいい。

彼がそれを選ぶのならば仕方がない。そう自分に言い聞かせた。

そして、誰にも居場所を知らせずに家を出て、彼との新しい暮らしをスタートさせた。

18歳の冬。

でも、少しも寒くは感じなかった。

彼女の人生。

【第5話】希望の光

高校3年の夏が終り秋になるころ。

18歳年上の男性と付き合っていたさおりは。

妊娠をした。

卒業までもうそんなに遠くない高校3年の秋。

彼女は誰にも相談せずに退学を選んだ。

そこに迷いは・・・なかった。

普通の家族に囲まれて暮らしたかった彼女。

そんなささやかな夢でさえ叶えてくれなかった両親。

だから、彼女は自分で幸せな家庭を作ろうと決心しただけのことだった。

お父さんとお母さんと子供。

普通の暮らし。

さおりは楽しかった幼少の頃を思い浮かべ、嬉しくて仕方なかった。


【第4話】お弁当

中学3年生のさおりは、友達とお弁当を一緒に食べることがとても・・・

 

嫌だった。

 

小さなお弁当箱に、ところせましとカラフルに飾られたお弁当のおかず。

 

友達のお弁当はみんなそうだった。

 

たとえ電子レンジがフル活躍していようが、さおりもそんなお弁当が良かった。

 

さおりのお弁当には電子レンジは使われていない。

 

でも、カラーはどこかモノトーン。

 

祖母が作るお弁当は煮物が中心だから。

 

 

中学二年のときにさおりの両親は離婚した。

 

原因は母の浮気。

 

さおりは大好きだったお父さんではなく、母親に引き取られた。

 

いや。

 

正確にいうと、新しい男性と二人の楽しい時間を過ごしたかった母は。

 

彼女を自分の実家に預けた。

 

こうして、さおりは幸せだった家族を全部なくして祖母の家で生活することになった。

 

なんにもいらない。

 

普通の家族が欲しいだけ。

 

何で、あんなに幸せだった家庭を壊したの。

さおりはどうしても母親が許せなかった。

 

かわいいお弁当を持って学校へ行って。

 

帰りに友達とおしゃべりしすぎて帰りが遅くなって。

 

お父さんに叱られて。

 

でも、ご飯の時には許してくれて、みんなでご飯を食べる。

 

ただそれだけで良かったのに・・・

さおりは・・・

お弁当の時間が嫌いだった。。。

【第3話】最初の出会い

さおり17歳、晃20歳。

 

二人はまだ出会っていない。

 

カラオケ、合コン、ドライブ、ナンパ・・?

 

それまで、我慢していた楽しいことが毎日訪れる楽しい時間に包まれた晃。

 

喫茶店で、アルバイトをしながら、人生全部大嫌い!って思っていたさおり。

 

さおりは・・アルバイトする。お金をもらう。それで遊ぶ。。。。でも、何かむなしい。

 

何?わたしの欲しいのは。

 

そんなときに目の前に現われた男性。

 

さおりより18歳も年上。

 

言葉で説明しようにも本人すら理解できないその男性への感情。

 

ライクじゃない。もちろんラブでもない。

 

ただ。

 

話しているだけで。時間を一緒に過ごすだけで満たされると思った。

 

会いたくても会えなかった父親の役目をしてもらったのだと気がついたのはずいぶん後になってからだった。

 

それは・・・

 

彼の子供を生み、育て、そして・・・

 

仮面夫婦となってから・・・