ジャニー喜多川さんがお亡くなりになられた
ジャニーズ事務所の社長で
多くの男性アイドルを世に送り出しました

在りし日のジャニーさんの活躍、伝説を
うかがいながら私はある人物のことを
思い出していました


勲章を受けるビートルズと
ブライアン・エプスタイン(右)



ブライアン・エプスタインは
ビートルズのマネージャーで
デビュー前にリバプールで音楽活動していた
4人組を世に送り出しています


ジャニーさんもブライアンも
LGBTだと言われています


乙女な心をもった男性で
女子がきゅんとくるものを感るアンテナを
具備していました


リバプールでプロを夢見ていたころの
ジョン、ポール、ジョージらは
革ジャンにリーゼントという
典型的なツッパリ、尖ったファッション


よく分からない音楽を奏でている
魅力的なキャラクターのグループに
ときめきを感じたエプスタインは
マネージャー契約を申し出ます


エプスタインはバンドと共に
多くのレコード会社にテープを渡したり
オーディションを受けるものの
見向きされることなく
最後に劇音楽などを手掛けていた
ジョージ・マーティンからOKをもらいます
それはマーティンがビートルズの音楽より
彼らの個性に光るものを感じたから


ビートルズは音楽よりも
ルックスや愛らしい生意気さ(賢さ)で
光るものがあったようです


エプスタインはビートルズに
革ジャンではなくお揃いのスーツに
着替えさます
(ヘアスタイルはエプスタイン以外の感化)


私のような無粋者は
たかだか服装だと片付けてしまいますが
ぴしっとしたスーツで
マッシュルームカットの
イケてる4人の好青年が現れ
楽器を奏でて歌うのです


それが子女の黄色い歓声を生みました


ジャニーズにしてもビートルズにしても
AKBやおニャン子クラブにしても
要するに発情期の若者が
生物欲求として異性を求めているときに
ルックスの良い対象を提供する


彼らは容姿がほどほどに良く
健康的だったり機転が利く


音楽だけが売り物であれば
レコード、ラジオで勝負すれば良いのに
ビートルズはTVや映画に進出します


TVや映画はルックスを写し出し
動く彼らを提供することで
その表情や演奏シーンを
視聴者にプレゼンできるのです




ビートルズのころは
自らソングライト(主張の表明)、
演奏することが新鮮だったと思います


ジャニー喜多川さん&I女史は
さらにそこを前進させ
(日本市場や自己都合に適したカタチで)
ダンスやスケートをさせながら歌わせたり
キャスターや料理、俳優などの
他の魅力を引き出すことを発明します


TV視聴者のライフスタイルの変化にあわせ
スターやアイドルの見せ方、プレゼン方法を
変化させていく…


歌っていれば良い
微笑んでいれば良い
という型を崩し
時代や媒体にあった
モデルチェンジを続けていく


らいおんハートならぬ
乙女→生活者マインドを
維持してきたからこそ
エプスタインやジャニーさん、I女史らは
成功できたのかもしれません


エプスタインの場合は
ビートルズが大きく変化する前に
亡くなっています


ホワイトアルバムやアビーロードのときに
エプスタインがいたらビートルズの変貌に
彼がついていけたのかは分かりません
(私は彼には無理だと推測します)


ジャニーズさんも
ある時点からI女史のプロデュース能力に
委ねるようになったと感じています


I女史はSMAP騒動のあと
ジャニーズ事務所を去るわけですが
その後も同事務所がやっているのは
SMAPで開拓したアイドル路線の焼き直し


多くの女子中高生…その母親たちもが
韓流・KPOPやEXILEのような
ジャニーズではないアイドルや俳優たちに
熱をあげているのは
マンネリ化したI女史開拓路線に
新鮮さがなくなったから…かもしれません


新しい価値の創造とは
若くて見映えの良いスター候補生に
バトンを渡すことではなく
スターやアイドルの新しい魅力の提示を
どのように行うか…にあるのだと思うのです


I女史は次々に新路線に挑戦させることで
お茶の間に新風を送りましたが
いまやそれは不可能な状況となっています






ジャニーさんといえば「ユーやっちゃいなよ」


やっちゃいなよ…と背を押すだけでなく
ユー自身が気づいていない魅力を
どんどん掘り起こし提示していく


意識してそれをやるのか
たまたま成功するのか…は分からないけど
ジャニーさんとエプスタインは
その成功者だったのだろうと私は思うのです