ルビンの壺が割れた−宿野かほる

 

【あらすじ】

ある日、美帆子の元に大学の先輩である水谷一馬からFacebookのDMが届いた。

結婚目前の関係にありながら30年近く連絡を取っていなかった2人のこそばゆいやり取りが始まった。

やり取りが進むにつれ、当時は知らなかったお互いの気持ちや考えが明らかになり、2人は昔に戻ったかのように話している様に見えたが…

 

【感想】

新しい感覚に陥った作品でした。1度読んだ後、もう一度読み返してクライマックスのヒントを探してみたり、見つけてどんどん引き込まれていったり。おうち時間に触れる機会の多かったSNSの怖さを感じたりもしました。1度上げたら消える事のないデータや、それによってわかる情報がどれほど多いのか、一見美しい思い出に見える男女の関係の裏には想像もできない新たな物語が詰まっている事もあるのだなと感心しました。

 

今までに読んだ事のない文通形式で進む小説。物語りが進むにつれ、1通のやり取りが行われるたびに分かる新たな1面にドキドキしながら読んでいました♪

通しで読むのも、1通1通の返事を想像しながら読むのも楽しい1冊です!

興味の湧いた方は是非手に取ってみてください🙌