イルカみたいに生きてみよう
イルカみたいに生きてみよう
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僕の後輩にイルカが大好きで、将来の夢はイルカの調教師という子がいます。今年の夏、その子はパラオ(イルカが一番多くいて、施設も充実しているそうです)へ勉強のために約1ヶ月行っていました。僕自身は、イルカを見たことがあるのは、水族館でのイルカショーだけです。多くの方もそうではないでしょうか?そのため、僕にとってイルカは可愛いし、頭がいいということはよく聞くけれど、ただそれだけの存在でしかなく、なぜそこまで夢中になれるのか不思議に思っていました。
ということが頭の隅にあった中で、BOOK OFFでこの本が100円で売られているのを見て、思わず手に取ったわけです。
「イルカみたいに生きてみるってどういうこと?そもそもイルカってどんな生活しているの?」
といった素直な疑問がありました。
本書の内容は全く学術的なことには触れられておらず、そのためイルカのことについて知らない人にとっても読みやすくなっています。自然の中でのびのびと生活しているイルカと作者が出会い、イルカから多くのメッセージを受け取ったものを作者なりの解釈で、読者に向けてのメッセージとして書かれています。
ここで、イルカからどうやってメッセージなんてもらうの?って思いませんか?
その方法は、チャネリングというもので、人の波長をイルカに合わせることでメッセージを受け取れるそうです。その人のことをチャネラーと呼びます。「気」を利用したものということですが、実際に見たわけでもないし、気についても知識不足なために、読み終えた今も半信半疑だったりしますが・・・。
イルカは
「すべてのことには意味がある」
「すべてのことはプラスです。だからプラスに考えることなどありません。」
と言っています。一つ目のことはよく聞きますが、二つ目は僕にとって新しい考え方でした。すべてのことには意味があり、それはすべてプラスの意味を持っているとつながると思うのですが、このことについては賛否両論分かれると思います。僕は、この考え方を知り、好きになりました。つまり、無理してプラス思考や積極的にならないといけない、なんて思う必要ないわけですから。ただ、それを実践できるかどうかは分かりませんが・・・。
この本では、本当にイルカが擬人化(と言ったら失礼かもしれませんが・・・)されたように書かれています。チャネリングと同様ですが、これについても僕は完全に信じる事はできません。やはり、人は自分の目で見聞きしたことしか100%信じることができないのだと思います。しかし、この本で大切な事は、そこではなくイルカを通して作者が伝えたいメッセージが上手く伝えられている事にあると思います。また、僕自身この本を読んで、イルカへの関心度が高まりました。
イルカセラピーという医療が実践されています。多くの鬱病患者や心に傷を負った人がイルカと触れ合うことで癒され、笑顔を取り戻しているそうです。イルカには人を無条件にHAPPYな気持ちにさせてくれる不思議な魅力があるようです。
現代社会では、イルカだけでなく、動物や植物をとおして、自然の大切さ荘厳さに気付き、自然と共生する意識をもっともっと多くの人が持つ必要があるのだと思います。