新卒メッセージは、全力回道(まわりみち)。
この言葉を超える言葉はみつかりませんでした。

自分自身も、何度もこの言葉に救われてきました。

自分のことを振り返ると、新卒のとき同期の中でほぼ最下位からのスタート。

同期は優秀な人が多く、どんどん活躍して、すぐ表彰され、先に昇格していきました。
拍手して、おめでとう!と言っていましたが、内心は焦るばかり。

それが3年くらい続いたとき、25歳くらいだったと思います。初のプロジェクトリーダー抜擢のチャンス到来。
もうなりふりかまわず必死で走りました。成果だすしか道はない。なんせ3年待っていたのです。

結果、そのプロジェクトは大成功。

サイバーエージェントで第一号となるスマートフォンアプリの開発プロジェクトで、AppStoreランキング1位を獲得。
100万人以上が利用する国民的サービスに成長しました。

そこからは登りのエスカレーターでした。

次々と重要なプロジェクト、事業、組織を任せてもらえるようになり、そのサイズもみるみる大きくなりました。

そして、28歳か29歳のときだったと思います。

社運をかけた過去最大級プロジェクトの立ち上げが役員合宿で決定。プロジェクトメンバーは総勢約50名、みんなエース級の猛者たちです。
その主軸となるプラットフォームプロジェクトの責任者に抜擢されたのです。

望むところだ。

全てのエネルギーを注ぎ込みました。
成果への執着心も怖いくらいだったと思います。


結果。
リリース目標から1ヶ月遅延、、、

苦渋の決断でしたが、クォリティをユーザーが満足するレベルにあげきれなかったのです。
それから1ヶ月後。そのプロジェクトは無事リリースされ、そこからとてつもない大成長をとげることになります。

そして自分はというと、リリース遅延の責任をとり、責任者から外されることになります。リリース後すぐのことでした。

クォリティとスピード。
どんな理由があろうとも、どちらとも高い水準で達成できる人だけが責任者であり、そうでないと当然外される。
ビジネスは結果が全てのプロの世界だと学びました。

そこから約1年後。
またいろんなことがあり、さらに上位役職の事業部長職として舞い戻ることになります。
(いろんなことは長くなってきたのでここでは割愛します笑)

リリース遅延したときは会社やチームに迷惑をかけた申し訳なさと、責任者を外されたときは当然悔しさもありました。

でも、正当にプロとして外してもらい、またいろんな経験をさせてくれたことに心から感謝しています。
そこで腐ることなく、またいいメンバーともめぐりあえて成果をだせたので、さらに大きなセカンドチャンスをもらうことができたのです。



長くなりましたが、新卒のみんなもこれからのビジネス人生、いろんな楽しいことや辛いことがあると思います。

でも、ビジネスは長いマラソンのようなものです。

もし悔しいことがあってもそれをバネにして、自分の成長の糧としてほしい。
その悔しさとそこからの努力は、きっと未来の自分に返ってきます。

全力回道。いつかこの言葉がビジネス人生の支えになってくれたら嬉しいです。

入社おめでとう!!!