最後の35人目と36人目は一体誰か? クリスマスの日、ニールズは選択を迫られる!
◇ラスト・グッドマン・下◇ -Den Sidste Gode Mand-
A・J・カジンスキー 岩澤雅利 訳
「いつの時代にも地上には36人の義人がいて、人間を見守っている。彼らがいなければ人間は滅びる」ユダヤ教に伝わるこの36人の義人の伝説が事件と関係のあることを、ニールスとハナは知った。ハナはこの伝説をヒントにして大胆な仮説を立て、次の事件がヴェネチアかコペンハーゲンで起きると予測する。果たして、新たな惨事は防げるのか? そして事件の真相とは? 壮大なスケールで描き上げる衝撃のサスペンス巨篇!
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最後の2人、つまり35人目と36人目が殺される場所がヴェネツィアかコペンハーゲンのいずれかであることを知ったニールズとハナはトンマーゾにも連絡し、その経度と緯度に位置する場所に向かい、次の犠牲者を探し回る。そして察知する。デンマークでの場所は国立病院であることを。
一方、ヴェネツィアの場所はサンタ・ルチア駅。しかし修道女マグダレーナの伝言は間に合わず、トイレの使用料80セントを払ってしまい、そこで死ぬ。同じように背中のタトゥーを背中に現して……その時にニールズは察知する。国立病院で死ぬ36人目は自分であることを。
ニールズとハナは国外に脱出する為に北海へ向かうがそこで交通事故に巻き込まれ、重態の身で国立病院に搬送されてしまう。ニールズは諦めずに状況を打開する方法を探り始める。すると過去にも背中に数字のタトゥーを浮かび上がらせたのにも関わらず死ななかった人物がいることが分かる……
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「ラスト・グッドマン・下」です(・∀・)
上巻のラストで次の殺害現場がコペンハーゲンかヴェネツィアのいずれかであることを知ったニールズ、ハナ、トンマーゾの3人。殺される善人は誰か?という変わった趣旨のもと、奔走します。
……「サスペンスを読んでいた筈なのに、なんか異次元SFに片足突っ込んだ気分……」
前編と後編で話の雰囲気はガラッと変わり、背中のタトゥーはまさかの正体だし、そもそも2人ともそんな兆候あった?? というかえっ、前編のテロリストは何だったの状態。というかこれ、サスペンスって言って良いのか?? 納得出来ねぇ……
とはいえ約束の期日、つまりクリスマスまでに"善人"を見つけ、各々の役割を果たそうと奔走するところは映画並みにスリル満点です。スピード感満載。
「ラスト・グッドマン・下」でした(・∀・)/
次は久しぶりのウールリッチ短編です(*^o^*)/