レックス・スタウト No.2◇腰ぬけ連盟◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




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学生時代の復讐が"連盟"に牙を抜く!?

 

 

 

 

◇腰ぬけ連盟◇ -The League of Frightened Men-

レックス・スタウト 佐倉潤吾 訳

 

 

その日の新聞は作家チャピンの小説が猥褻か否かをめぐる裁判で賑わっていた。このチャピンこそネロ・ウルフが調査を依頼された事件ーーー贖罪連盟なる団体のメンバーが次々と怪死した事件の鍵を握る人物だった。メンバーに送られてくる脅迫状はチャピンが書いたものらしい。彼の過去には脅迫を裏付ける重大な理由が隠されていた。やがて連盟の中新たな犠牲者が……ユーモラスな筆致と鋭い性格描写、美食家探偵の本格推理。

 

 

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金曜日。アーチーとネロ・ウルフの話題はチャピンなる作家の裁判だ。ネロ・ウルフは彼の問題の著作『悪魔は最後の人をさらう』を注文する。まさか当のチャピンと関わり合いになるなんぞその時はまだ全然知らなかった。

 

 

土曜日。実はアーチーが別件で留守にしていた先月、1人の男が尋ねに来た。「運命を阻止してくれ」という依頼だった。その男ヒバード氏は大学時代に何人かの仲間と1人の青年を障害者にしてしまい、自分と仲間は連盟を組織してその贖罪に努めてきたが、その青年が精神病を患っており、連盟の仲間が殺し、残りのメンバーに脅迫状を送ったという。その青年こそ話題の人チャピンだった。その脅迫状のある言葉が『悪魔は最後の人をさらう』に出てくるのだ。さらにそのヒバードは行方不明になった……

 

 

連盟のメンバーは差はありけれど皆、成功者だ。ネロ・ウルフは自宅に彼らを招待し、法外な報酬と引き換えに彼らの『恐怖を取り除く』ことを引き受けるが……

 

 

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「腰ぬけ連盟」です(・∀・)

レックス・スタウト、というよりもネロ・ウルフもの第2作目。まだイマイチ美食家探偵らしい一面が見えません。

 

 

今回は過去の罪に怯える「贖罪連盟」なる団体が登場します。加害者からなる珍しい団体ですね。同じ連盟でも題名とは違うものなので「なんだよ、腰ぬけって……」と思いますがその金の出し惜しみをする偉そうな俗物的な態度だよ!と納得できます。ネロ・ウルフはその態度に付け込んでの高額報酬なのでどっちもどっちかも。というかどいつもこいつもみんな一癖から八癖くらいあるな。

 

 

その中で変わらず安心安定なのが我らが語り手アーチー。今回もネロ・ウルフの為に手足となり声となり働き、危険にもぶち当たります。きちんと働きに見合った給料は貰っているんだろうか……というかアーチーはハンサムなのに容疑者の女性とは全然ロマンス起こりませんね。そこそこ興味は湧くみたいですが、それどころじゃないのか。いつかアーチーも女難にぶち当たったりするんだろうか。そうなったらいくらネロ・ウルフでも助けられないけど←

 

 

「腰ぬけ連盟」でした(・∀・)/  

さぁ、カタログを取り寄せたよどれを読む!?(*^o^*)/