ムーミンパパの愉快で波瀾に満ちた冒険譚!
◇ムーミンパパの思い出◇ -Muninpappans Memoarer-
トーベ・ヤンソン 小野寺百合子 訳
自由と冒険を求めて海にのりだした青年時代のムーミンパパ。ユーモラスな竜との戦い、あらしでたどりついたゆかいな王さまの島、おばけと同居したり、深海にもぐったり…さまざまな冒険をしながら、ムーミンママと劇的な出会いをするまでをパパが書いたファンタジーあふれるムーミン物語の傑作。
☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆
プロローグ
序章
第1章…………いまでは想像もつかないような、わたしの子ども時代と、わたしの一生のうちで最初のできごとと、家出をしたあの恐ろしい夜のことと、フレドリクソンとの歴史的出会いについてのべます。
第2章…………思い出の記の中に、ロッドユールとヨクサルを登場させ、竜のエドワードを紹介し、海のオーケストラ号とそのユニークな進水式の様子をのべます。
第3章…………わたしのさいしょの英雄的行為と、それからそのあと、二ブリングとのショッキングなおそろしい出会いと、わたしの考えをすこしのべます。
第4章…………わたしたちの海の旅が、大あらしのために最高潮にたっしたこと。そしてそれが、おどろくようなことでおわったことをのべます。
第5章…………わたしの頭のよさをちょっと証明したあとで、ミムラ一家のこと、それから、びっくり大会で王さまからすばらしい名誉賞をさずけられたことをのべます。
第6章…………わたしがあたらしい村をつくることと、危機をうまくきりぬけることと、恐怖の島のおばけを、おびきだすことをのべます。
第7章…………改造された海のオーケストラ号のはなばなしい除幕式と、試験的に試験的に深海にもぐったときのことをのべます。
第8章…………ロッドユールの結婚式のようすをのべ、劇的なムーミンママとの出会いにもふれて、さいごに、わたしの思い出の記の意味深長なむすびのことばを書きます。
エピローグ
☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆
「ムーミンパパの思い出」です(・∀・)
ムーミンシリーズ、第2巻目はムーミントロールのパパ、ムーミン・パパの若かりし頃のお話です。風邪を引いたパパは死ぬかもと心配になって思い出の記ならぬものを描き始め、其れを息子や息子の友達のスニフやスナフキンたちに聴かせてやります。
……ムーミンパパがシリーズの主役でも良いぐらいに大冒険をしています。というかパパ、孤児院育ちだったんですね! この本読まなければ全然知らないままでした……また友人のフレドリクソン、スニフやスナフキンのパパやリトル・ミィとその家族のミムラ一家も登場します。スナフキンとリトル・ミィが異父姉弟だったという事実が1番びっくり。しかもミィの方が上なのかよ!! ミィの口の上手い鋭い弁舌は小さい頃からそうだったんですね。
最後のエピローグは確かに感動的ですが、普段、彼らは息子たちと離れて何処にいるのだろうか。と思わずにはいられない←
冒険する船、海のオーケストラ号が名前も何もかもが素敵で船こそムーミンパパの冒険を象徴しています。また船が陸海空の全てを支配しているところもカッコいい。ファンタジーはやはりこうでないと。
本書の挿絵は全てヤンソンさんの手によるものですが、明るいですが、少し陰もあって其処も好きです。4冊手元にある為、4冊読んだらまたフランス幻想小説に戻りーの、通常の読書の輪に戻ろうと思います(・∀・)/