エドワード・D・ホック 他No.3◇エラリー・クイーンの災難◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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「エラリー・クイーン」に事件と冒険とありったけの賛辞を!

 
 

 
◇エラリー・クイーンの災難◇ -MisaDventure Ellery Queen-
エドワード・D・ホック 他 飯城勇三 編訳
 
 
世界初のエラリー・クイーン贋作&パロディ集。 ホックが、ネヴィンズが、ポージスが、ブリーンが、ロースンが、 名探偵にしてミステリ作家にして編集者である”エラリー・クイーン”に挑む。 エラリー・クイーンの新たな冒険が、いま始まる!〈EQ Collection〉第7弾。
 
 
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【第一部 贋作篇】
 
 
1.生存者への公開状(F・M・ネヴィンズ・ジュニア)
  (Open Letter to Survivors)
 
 
2.インクの輪(エドワード・D・ホック
  (The Circle of Ink)
 
 
3.ライツヴィルのカーニバル(エドワード・D・ホック)
  (The Wrightsville Carnival)
 
 
4.日本鎧の謎(馬天)
  (日本木制鎧甲之謎)
 
 
5.本の事件(デイル・C・アンドリュース&カート・セルク)
  (The Book Case)
 
 
【第二部 パロディ篇】
 
 
6.十ヶ月間の不首尾(J・N・ウィリアムスン)
  (The Months' Blunder)
 
 
7.イギリス寒村の謎(アーサー・ポージス)
  (The English Village Mystery)
 
 
8.ダイイング・メッセージ(リーイン・ラクーエ)
  (Dying Message)
 
 
9.CIA:キューン捜査帖〈漂窃課〉画期なき男(ジョン・L・ブリーン
  (C. I. A. :CUNE'S INVESTIGATORY ARCHIVES PLAGARISM DEPARTMENT The Idea Man)
 
 
10.壁に書かれた目録(デヴィッド・ピール)
   (The Cataloging on the Wall)
 
 
11.フーダニット(J・P・サタイヤ)
   (WHODUNIT?)
 
 
【第三部 オマージュ篇】
 
 
12.どもりの六分儀の事件(ベイナード・ケンドリック&クレイトン・ロースン
   (The Case of the Stuttering Sextant)
 
 
13.アフリカ川魚の謎(ジェイムズ・ホールディング)
   (The African Fish Mystery)
 
 
14.拝啓、クイーン編集長さま(マージ・ジャクソン)
   (Dear Mr. Queen, Editor)
 
 
15.E・Q・グリフェン第二の事件(ジョシュ・パークター)
   (E. Q. Griffen's Second Case)
 
 
16.ドルリー(スティーヴン・クイーン)
   (DRURY)
 
 
☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆☆*:.°. .°.:*☆  
 
 
「パロディの国のエラリー・クイーン」……では無く「エラリー・クイーンの災難」です(・∀・)
ホームズの贋作・パロディものは星の数ほどあるし、クリスティもののオマージュは最近熱い。「ならエラリー・クイーンは?」という質問に答えてくれるのが本書です。
 
 
贋作だと名義貸しした作品とかも入ると思いますが、本書の作品はエラリー・クイーンを読んだ人なら「おっ!」とうなるネタが満載です。ホック作品はよくできていると思います。さすが弟子。語られなかった事件、秘められた事件……本家風に沿ったり、あの登場人物が! いやー……まさかこんな波瀾万丈の人生を送るとは……! っていうか何エラリーより先に死んどんじゃ、ゴ━━━━(# ゚Д゚)━━━━ルァ!!
 
 
パロディはマジでパロディ。「こんなギャグがあるか!」と思ったり、衝撃のラストだったり。セロリー・グリーンという似た名前の名探偵? が活躍します。11は宇宙とドラマと舞台も千変してます。宇宙でもダイイング・メッセージはつきものです←
 
 
オマージュは敬意を表して。編集者として、作家として。そして名前にも敬意を払い。13はこれにも登場する2組の夫婦探偵のお話です。棚からぼたもちとはまさにこのこと← 
エラリー・クイーン無しに20世紀のアメリカ推理小説界、いや世界の推理小説界の躍進はあり得ませんでした。従ってやはり最大の賛辞は生みの親たるフレデリック・ダネイとマンフレッド・リーに捧げられるべきでしょう。
 
 
「エラリー・クイーンの災難」でした(・∀・)/ 
次は超久しぶりの「文豪ストレイドッグス制覇計画」、やっと小説編に入れます……(*^o^*)/