我が道を行け、闘え私立探偵(プライベート・アイ)。
◇探偵は眠らない・上◇ -The Eyes Have It-
ロバート・J・ランディージ 編 木村二郎・他 訳
アメリカ私立探偵作家クラブ(PWA)は1982年、本書の編者ロバート・J・ランディージらのハードボイルド作家が中心になって産声を上げた新しいクラブである。その主な活動は、大きく二つに分けられる。一つは、毎年もっともすぐれた私立探偵小説に与えられるシェイマス賞の設定であり、これは先輩に当たるアメリカ探偵作家クラブ賞とならび、今や現代ミステリを語る上で欠かせぬ賞となりつつある。もう一つの活動に、書下ろし私立探偵小説短篇集の刊行がある。本書は構想4年目にしてついに実現した、記念すべきその第1アンソロジーである。
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1.夜明けの光の中に(ローレンス・ブロック)
(By the Dawn's Early Light)
……私立探偵のわたしはバー〈ニックス〉の常連だった。ある時飲み友達のトミー・ティラリーの妻が強盗に殺されたという記事を目にする。トミーはその容疑者になってしまい、わたしは捜査を引き受けるが……
2.ルイス・ヴァンスを撃った男(スチュアート・カミンスキー)
(The Man Who Shot Lewis Vance)
……ロサンゼルスの安ホテルでルイス・ヴァンスと名乗る男と会う約束を取り付けた私立探偵トビー。ところが話は嘘くさく、飲んだペプシには薬が。目が覚めた時には銃を突きつけられ、本物のルイス・ヴァンスが殺されていた！
3.スリー・ドット・ポウ(サラ・パレツキー)
(Three-Dot Po)
……シンダはわたしヴィクのジョギング仲間だった。史上初の厳冬のクリスマスの日、彼女は湖に浮かんで死んだ。ところが、その死は殺人であることが分かり……
4.秘密捜査(リチャード・ホイト)
(Private Investigations)
……結婚カウンセラー&離婚裁判所＜ジョン・デニスン&アダ。
5.ハラム(L・J・ワッシュバーン)
(Hallam)
……ハラムは私立探偵の傍ら、映画のスタントマンもやっている。その最中に手荒い依頼人がやって来た。その依頼人ローズは女を探しており、彼を呪った女の母親を探して欲しいとやって来たのだ。ハラムはローズの相棒バーリントンと一緒に捜査を開始するが……
6.骸骨よ、おまえの脚を鳴らせ(ビル・プロンジーニ)
(Skeleton Rattle Your Mounldy Leg)
……高齢者用住居ホテル、メッドフォードの管理人兼雑役夫で骸骨マニア。それがニック・ダミアーノ。その男は変人だが、悪い奴ではなかった。……だのにその男が殺されて……なぜ？
7.長い臨終(ウィリアム・F・ノーラン)
(A Long Time Dying)
……私立探偵バート・チャリスのところに自分を研究対象にしたいという変わった青年が現れた。おれは来る日も来る日もパルプ・マガジンを読み続け、ある時現金を引き出しに銀行に行って銀行強盗に遭遇した！
8.デス・リスト(ロバート・J・ランディージ)
(Deathlist)
……ある殺人事件現場に足を運んだ私立探偵ジャコビー。わたしは3日前に娘を殺された父親からの依頼でやって来たが、その現場出殺された娘も同じパーティーの招待状を受け取ってたことが分かり……
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「探偵は眠らない・上」です(・∀・)
前回に引き続き、我が道を行く探偵たち、全員集合です。
上巻以上に1匹狼タイプです。相棒がいる私立探偵も7のように前回以上に凸凹です← こんなコンビ見たことない……
というかここに載っている私立探偵ってみんなハードボイルドですよね。アメリカの私立探偵のイメージはサム・スペードやマーロウが固定したのでしょうか。これ、英国とか日本版も読んでみたいと思ったり。いや、日本じゃダブルかもしれない←
今回も後味様々で後味悪かったり、しんみりしたり、ほっこりしたり……人間の数だけドラマと罪悪とカタルシスがあるのです。
「探偵は眠らない・上」でした(･∀･)/
次は史上初、月世界に足を踏み入れた人間に会ってみたくはありませんか？(*^o^*)/