SFと魔法魔術の世界へようこそ！
◇魔法株式会社◇ -Waldo and Magic,Inc.-
ロバート・A・ハインライン 冬川亘 訳
建築業を営むアーチボルトが店へ出かけていくと、店内はめちゃくちゃに荒らされていた。まるで泥棒、火事、そして洪水の三つに同時に襲われたようなありさま。魔術で呼びたされた精霊のしわざだ！ 地の精が大地から掘りだされたものを運び去り、サラマンダーが可燃物を燃やし、水の精がセメントや石灰を駄目にしていったのだ。だが魔術でやられたものは魔術でもとに戻せる。さっそく町でも評判の魔法使いに店の復元を依頼したが……!? 表題作のほか自由軌道上にある無重力の家で、地球上の工業界を牛耳る天才的な発明王の活躍を軽快に描きだした中篇「ウォルドウ」を収録
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1.ウォルドウ
(Waldo)
……生まれながらの重症筋無力症で普通の生活ができず、無重力空間の家に住む発明王ウォルドゥ。ウォルドゥはある時、北米放電(NAPA)から機械ディカルプ・リセプターの異常解明を依頼されるが、それが"他界"への扉を開くとは！？
2.魔法株式会社
(Magic,Inc)
……半界と呼ばれる世界に住む妖精や魔法生物の力を借りてあらゆる工業、産業、サービスを提供する魔術師たちが住む人間世界。魔術の力を借りて建築業を営むアーチボルドはチンピラに絡まれたのがきっかけで魔法魔術の厄介ごとに巻き込まれた！
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「魔法株式会社」です(・∀・)
一応カテゴリは「短編集」なのですが、収録されているのは2作だけだし、長さは中編並みです← しかしその分、読み応えばっちりです。
この2作品はハインラインの作品、いやSF作品の中でも異色作で、一言で表すなら「SFから魔法魔術の世界へようこそ！」
1は突然、他界ならぬ「魔法の世界」に入り込んでしまうし、2は妖精やサラマンダー、ノーム、悪魔が普通にいます。2の魔術師はこの魔法生物たちの力を借りて事を起こすようです。「魔○使○の○」の世界だ！ SFファンタジーだ！
SFとファンタジーって相容れないものだと思うんですよね。ある程度説明ができるSFと合理的説明ができないファンタジー。そもそも科学とオカルトって相反して然るべきジャンルなのに1は相反することを認めつつ、実はぴったりと隣り合わせにあります。……というか魔法の世界って＝精神世界！？ 最後まで読んで「そうだ、これ、回想シーンだったのか！」とハッと我に返りました(笑)
2はもろファンタジー。魔法魔術がビジネスに使われ、魔術師が働き、管理されている世界。いいなぁ〜、住みたい！ いや〜魔法使い、魔術師になりたい！ こんな世界に住みたい！ と思ったのはハリポタ以来です(笑) アーチボルドを助けるジェニングズ夫人がいいキャラです。あと主人公の友達ポジション的キャラは皆、いい人です← ジェドスンとバディ。
「魔法株式会社」でした(･∀･)/
次は安定、順調のメグレ警部〜(*^o^*)/~