創刊時のエラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジンを読もう!
◇復刻エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン No.3◇ -Ellery Queen's Mystery Magazine No.1-3-
ミステリマガジン編集部 編
ミステリの真髄をあなたの手に─海外の傑作をいち早く紹介するミステリ専門誌《ミステリマガジン》の40年前の創刊時に遡り、その前身である《エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン》の創刊号から3号までを完全復刻した画期的合本。序文・瀬戸川猛資。創立50周年記念出
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1.暗い旅路(フランシス・アイルズ)
(Dark Journey)
……ケイリーは邪魔な恋人ローズを殺した。ケイリーはローズの遺体を始末しようとするが……
2.ウィリアム・ウィルスン事件(ジョン・ディクスン・カー)
(William Wilson's Racket)
……「パリから来た紳士」参照。
3.12の紫水晶(スチュアート・パルマー)
(The Riddle of the 12 Amethystes)
……ヒルデガードはかつての教え子スタンリイから依頼を受ける。彼の昔の恋人の夫のところに何者から紫水晶を贈られるというのだ。その意味は……?
4.賭博クラブ(エラリー・クイーン)
(The Gambler's Club)
……「クイーン検察局」参照。
5.ポウ廟の殺人(ネドラ・タイア)
(Murder at the Poe Shrine)
……エドガー・アラン・ポー廟でポーそっくりに扮装した男が殺された。管理人であるミス・ウィルスンは憤慨し、自らも調査することに!
6.エメラルド色の空(エリック・アムブラー)
(The Case of the Emerald Sky)
……胃腸炎で死んだ男は本当は毒で死んだのだという匿名の手紙を受け取った警察は再調査を。元ブラーグ警察官チサール博士が見出した意外な毒とは?
7.悪者は俺に任せろ(ジョン・D・マクドナルド)
(I Always Get the Cuties)
……素人、アマチュア犯罪者と違い、頭が回る玄人な犯罪者が時々いる。そんな彼らを相手にするキーガンのお話。
8.後ろを見るな(フレデリック・ブラウン)
(Don't Look Behind You)
……殺す理由、そのきっかけ。殺すに至るまでの顛末。本当の惨劇は振り向いたその瞬間に起こる。
9.ワグスタフ家の真珠(ミニヨン・G・エヴァーハート)
(The Wagstaff Pearls)
……秘書ディーンから電話をもらったウィクワイア。その直後ディーンは自殺してしまった。ディーンはウィクワイアが責任を持つワグスタフ夫人の真珠を盗んでしまったのだ。
10.追いつめられて(チャールズ・ディケンズ)
(Hunted Down)
……「犯罪文学傑作選」参照。
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「復刻エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン No.1-3」よりNo.3です(・∀・)
安定のカーとクイーン、トリッキーのアイルズとブラウン、さらには文豪ディケンズが参戦してます。
最近知りましたけど、アイルズってアントニイ・バークリーのペンネームだったんですね。アイルズ名義は読んだことないので気になるところです
。この別名義で書いたものが倒叙ものというジャンルを確立させました。そういう意味でもバークリーはトリッキー的存在です。
2のヒルデガードものは慣れたもので今回はすんなり読めました。学校の先生って確かに1日に何十人と生徒を見るわけで名教師であればあるほど探偵できるかも←
8はメタ発言が入るというまさにトリッキー。読んでいるわたしたちが被害者になるという不思議と矛盾。しばらく後ろを振り返らない方が貴方のためかもしれません……
他にもポーマニアが喜びそうな5、短くも意表を突かれる真相を見出す6と9等、様々なジャンルがミステリマガジンを盛り上げ、今日まで飽き無き探求と好奇心を満たしています。
これからも読者に飽き無き探求と好奇心を届けてください!
「復刻エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン」でした(・∀・)/
次回、ついにディクスン・カー、グランド・フィナーレえええええ!!!