カーター・ディクスン No.9◇五つの箱の死◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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「五つの箱」が「死」の運命を決める。

H.M卿、再び登場!
 
 
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◇五つの箱の死◇ -Death in Five Boxes-
カーター・ディクスン 西田政治 訳
 
 
ジョン・サンダース博士は朝の一時になってやっと研究室を閉めた。今週中に、ある毒殺事件のための報告書を作らなければならず、遅くまで顕微鏡をのぞいていたのだ。
小雨の降り始めた道を歩いてきた博士は、ふと、ある十八世紀風の赤煉瓦の家の前に、街灯の光を浴びて一人の若い女が立っているのに気がついた。短い茶のファー・コートを着て、襟を首巻のように立てていた女は、いきなりサンダース博士を呼び止め、雲をつかむような話を始めた。そして、この不思議な女に請われるまま、ある家の内部に入った博士が目にしたものとは……煌々たる灯りの下で四人の人間がテーブルに向かっていたが、そのうち三人は毒か薬のために意識不明、残る一人は細長い刀で背中を刺されてすでに事切れていた!
不可能犯罪の巨匠カーター・ディクスンが、ヘンリー・メリヴェール卿を主人公に贈る本格物の力作。
 
 
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事件に誘うは、夜の待ち人。
 
 
研究帰りのサンダース博士は夜の街角に若い女の人が立っているのに気付く。その上女は自分をサンダース博士と知っている上で声をかけてきた。
 
 
一緒にとある家に上がって欲しいと言うのだ。サンダース博士は中に入る。
しかしそこで見たのは4人のうち、3人が毒物を飲んで死にかけ、1人がナイフで刺されて死んでいる様だった!
 
 
しかもその四人を犯罪者と告発する事務員が行方不明になる、被害者フェリックス・ヘイが預けた名前入りの五つの箱が盗まれたりと謎は深まるばかり。
そこで果物と一緒にH.M卿が登場する!
 
 
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「五つの箱の死」です(・∀・)
 
 
H.M卿、再登場!
実に「孔雀の羽根」以来です。お久しぶりです←
 
 
カーチェイスに巻き込まれたり、雪を投げられたりろくな登場をしないH.M卿ですが、本作では、車をぶつけられ、果物をぶちまけられて登場します(苦笑)
そしてもれなく怒鳴られるのがテンプレです←
 
 
本作はどうやって毒を入れたのか? が主題です。
これが分かれば犯人も予想つくというか。今でも通用するトリックです。
 
 
でも犯人はそれでいいのか。ずるくないか?
 
 
本作の語り手サンダース博士。
ヒロインと絶対くっつくなと思ったらやっぱりくっつきましたね(笑)最後の後味はクリスティーと似てるなとまた思ったり(最近クリスティーの登場回数多いな←)
 
 
「五つの箱の死」でした(・∀・)/
次回、ついに最終作、「ポンド氏の逆説」です!!(*^o^*)/~