ブラウン神父、「知恵」を出す。
◇ブラウン神父の知恵◇ -The Wisdom of Father Brown-
G・K・チェスタトン 中村保男 訳
ブラウン神父が活躍する第二短編集。収録作品はトリックの点でチェスタトンの作品中でも十指に入るほど優れている「通路の人影」、ポオの「盗まれた手紙」にも比肩される「銅鑼の神」、仮装舞踏会を舞台に神父の心理試験反対論を織りまぜた傑作「器械のあやまち」、著者の奇術趣味がよく現われ、カー、ロースン、H・H・ホームズなどの先駆となった「グラス氏の失踪」等十二編。
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「ブラウン神父の知恵」です(・∀・)
ちょいと久しぶりですかね汗
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1.グラス氏の失踪
(The Absence of Mr. Glass)
……犯罪学者フッド博士のところにブラウン神父が尋ねてきた。ブラウン神父はトッドハンターという男の話をするが、その彼は部屋の片隅で縛られており!?
2.泥棒天国
(The Paradise of Thieves)
……イタリアに観光に来た大富豪ハロゲイト親子は山越えのところを盗賊に襲われる。しかし我らがブラウン神父がその状況を怪しんだ!
3.ヒルシュ博士の決闘
(The Duel of Dr. Hirsch)
……無音火薬の発明家ヒルシュ博士はスパイの容疑をかけられ、兵士デュボスクと決闘をする羽目に。しかしその裏には驚くべきからくりが!
4.通路の人影
(The Man in the Passage)
……アポロ劇場で名女優が殺され、人気男優が現行犯逮捕された。犯人は本当に直前に目撃された「通路にいた誰か」と思われるが……!?
5.器械のあやまち
(The Mistake of the Machine)
……ブラウン神父が心理試験を信じなくなったきっかけとは?
6.シーザーの頭
(The Head of Cæsar)
……父から受け継いだローマ貨幣を狂ったように収集する兄がいる妹は出来心からその貨幣を盗んでしまった。その娘はそれをネタに脅迫される羽目に陥るが……!?
7.紫の鬘
(The Purple Wig)
……エアー家の一族は先祖からの呪いゆえに耳を隠さなければならなくなった。エクスムア公爵の紫の鬘に隠された秘密とは!?
8.ペンドラゴン一族の滅亡
(The Perishing of the Pendragons)
……ブラウン神父とフランボウは休暇先でペンドラゴン一族に纏わる不思議な建物とそれとエリザベス時代からの因縁話を聞かされる。塔には一体何が?
9.銅鑼の神
(The God of the Gongs)
……再び出かけ先。ブラウン神父とフランボウは寂しげな音楽堂を見つけ、そこに入るが、ブラウン神父はそこで「生贄」を見つける。
10.クレイ大佐のサラダ
(The Salad of Colonel Cray)
……クレイ大佐のところにくしゃみをした泥棒が忍び込んだ。クレイ大佐にかけられたインドの猿神の呪いは解けるのか?
11.ジョン・ブルノワの珍犯罪
(The Strange Crime of John Boulnois)
……ジャーナリスト、カフーン・キッド氏は哲学者ジョン・ブルノワのところに尋ねるが、彼は不在だと言われてしまった。行き先のペンドラゴン・パークに行くと恋敵のチャンピオン卿が胸にナイフを刺されて倒れていた!
12.ブラウン神父のお伽噺
(The Fairy Tale of Father Brown)
……ドイツ帝国にある都市国家ハイリッヒヴァルデンシュタイン。そこに訪れたブラウン神父にフランボウはそこに伝わる伝説とそこのプリンス、オットーの不可解な死を語って聞かせる。ブラウン神父の推理は?
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全12編!
今回もまた、
「その発想はなかったわ!」
「え! そういうことだったのか!」のパレードです(笑)
特に「ヒルシュ博士の決闘」はそう思いました。個人的には「グラス氏の失踪」、「泥棒天国」が好きです。
「器械のあやまち」は心理試験に対する批判で、G・K・チェスタトン自身の考えが込められてます。
そして機械にばかり頼るわたしたちに批判と警鐘を投げかけている気がします。
「ブラウン神父の知恵」でした(・∀・)/
次回もブラウン神父ですー(*^o^*)/~