子どもの頃、お姫様になんか全然憧れなかった。

だってなんか不自由そうだから。

かと言って、マッチョなヒーローになるのも荷が重かった。

そんな二者択一の世界観は勘弁してくれと思ってた。

 

 

 

おはなしの中には、自由に動き回ってる女のポストが一つだけある。

それは魔女、魔法使い。

彼女らはめちゃくちゃ楽しそうだよね。

木の根っこや薬草を煮たり、箒に乗って飛んだり、シンデレラにかぼちゃの馬車をプレゼントしたり。

中にはお姫様を酷い目に遭わせるのも居るけど、そんな彼女らもヤキモチだったり寂しさだったり、なんかあるのよ、意地悪しちゃうような可哀想な理由が。

 

 

 

私は魔女になりたかったし、今は魔女見習いだと思ってる。

だれとも結婚せずに、なんかフラフラしてて、でも楽しく暮らしてるから魔女だろう、きっと。

ちょっとした魔法で周りの人たちを楽しくさせるようないい魔女に、いつかなれたらいいな。

 

 

 

 

 

 

 

 

ジェーン・スーさんは、私が今思いつく限り一番カジュアルな語り口のフェミニストだなと思う。

まずあんまり自分をフェミニストだって言わないとことか、賢いなと思う。

オバさんなんて言葉を使ってるけど、これは彼女流の、世間がフェミニズムにとっつきやすくなる工夫がされた表現なんだろうな。

 

 

 

なんか怒ってて怖そうでフェミニスト苦手、って人はスーさんの話聞いてみて。

成熟したフェミニズムは、女性の事だけ考えてるわけじゃないのがわかるから。

外国のフェミニストみたいに、女性も男性も、それ以外の人たちも、みんなが尊重される世の中になるように働きかける感じ。

 

 

 

それになんかこう、ある一定の年齢以上の人は笑っちゃうでしょ。

「私がオバさんになったよ」って。

オバさんにならなかった森高千里は、そりゃすごいよ。

でも、「オバさんになったよ」って飄々としてるスーさんも素敵だなって、心から思う。