物心ついてから何度恋をしても、相手はみんな同性だった。

そういう事実は確かにある。

でもその事が今の私の生活に何か不都合をもたらしてるかっていうと、全然そういう事はなく。

辛い時期はあったけど、今は楽しく暮らしてるし、人間関係もまずまず良好。

 

 

 

もしできるなら、子どもの頃の自分に伝えたいな。

心配しなくても大丈夫って。

今私の周りに居る人たちは、私が誰を好きになろうが、私が幸せな限りにおいて笑っていてくれる人たちだ。

自惚れてるかもしれないけど、そう思う。

 

 

 

「この人がどんなに世間から間違ってるって言われても味方で居よう」と思う人は居ますか。

私は居ます。

性別とか色恋よりも、私にとってはそういう事のほうがずっとずっと大事。

 

 

 

 

 

 

 

 

この本はね、もうちょっと多感なお年頃だった時に読めば良かったかも。

そしたら若い頃の孤独が癒されたかもしれない。

 

 

 

でも今の10代の子なんかが読むと、この本が書かれた頃と今のLGBT界隈の事が様変わりし過ぎてて戸惑うかもしれない。

体が男の子で生まれてしまった男子校通いの女の子が、主要人物の一人として出てくるんだけどね。

その子がスカートで登校するのを咎められるシーンが繰り返し出てくるんだけど、今は男子もスカートの制服を選べる学校の話が新聞に載ったりする世の中だものね。

 

 

 

この事を、「昔は遅れてたんだなぁ」って笑うのは簡単だけどね。

今の生活に目を向けたって、きっとこういう事はあるんだろうなと思う。

20~30年経って今のこの世の中の事を、「あの頃は変な事言ってたよね」って人々が笑い合う日が来るのかもしれない。

願わくはそれが、辛い人を冷笑するような笑いじゃなくて、「今よりずっと優しい未来の人たちによる、優しくなかった過去をただ歴史として語る場面」での笑い話でありますように。