水分の好きなエビネの根は、乾くことを好まない反面、根は呼吸もしますので、通気性を必要とします。

 

水やりをする時は前に与えた鉢内の水をすべて洗い流すつもりで十二分に与えます。

 

これは新鮮な水を与えると同時に、根が求める新鮮な空気をも引き込むことにもなり、エビネのためによい2つの作業をしたことになります。

 

そして何日かして鉢の表土が乾いた時を見計らって、また水を与えます。

 

毎日、少しずつ与えると、鉢内は新鮮な水や空気が入れ替わらないばかりか、いつもびちゃびちゃした状態となり、空気の通りも悪く、根腐れを起こしやすくなります。

 

また、根は水を求めて伸びる性質を持っていますが、常に充分に水があると根を伸ばすことを忘れてしまいます。

 

エビネは水が好きでも水中植物ではありません。

 

人それぞれの水のやり方、置き場所、鉢、培養土、その他天候により乾きぐあいは違ってきますから、人まねでなく、早く自分の持っているエビネの水やりのリズムを身につけることがコッです。

 

四季を通じての水の量は、基本的に日本の1年を通しての月々の雨量に似ています。

 

ただ、夏は乾きやすいので多めになりますが、それでもやり過ぎると根を傷めます。

 

秋はつい、夏より少なめと思いがちですが湿度が落ち、思いのほか乾きやすいので注意が肝心です。

 

冬は水の量が少なくてよいのですが、水やりは必要です。

 

ただ乾くまで日数が長くなるためうっかり忘れてしまうことがあります。

 

注意しましょう。

 

テクノオート 福田典孝