ー醜い、自分はラブカそのものー

あの事件以来毎日見るようになった悪夢

 

いつしからかその悪夢は深海に変わった

 

毎日睡眠薬を飲み

 

朝方になってようやく眠る

 

重たい眼

 

吐き気がするほどの眠気を引き連れ出勤する

 

人付き合いは苦手だ

 

カレンダーの予定を埋めるイベントは何もない

 

当たり前の日常

 

新しく配属された部署で下されたのは

 

とある企業のスパイ

 

「大丈夫」

 

そう思っていた

 

その日から

 

何かが少し変わっていった

 

もしあなたが会社の上司から訴訟相手のスパイをするよう要求されたら

 

どうしますか?

 

そしてその潜伏先で

 

かけがえのない絆を築いたとき

 

あなたならどういう道を選びますか?

 

「ラブカは静かに弓を持つ 安壇美緒」

 

ラブカは静かに弓を持つ (集英社文芸単行本)

 

以下の文は紹介する本のネタバレを含みます

 

私は

 

読んでいてとてもハラハラしましたし

 

同時に

 

主人公の心情にのめり込むように入り込んで

 

人間関係の難しさ

 

好きなものに対する心情に

 

主人公の気持ちが分かるわけないのに

 

とても共鳴してしまいました

 

知らない単語や音楽の著作権についてとても詳しく書かれており

 

大変面白かったです

 

スパイをしていくうちにどんどん絆が芽生えて

 

トラウマだったチェロも

 

克服して

 

仲良くなればなるほど

 

どんどん胸が締め付けられて

 

ほっとしたと思ったら

 

思いがけないところで正体がばれてしまって

 

積み上げたものが全部バラバラになって

 

そんな中

 

初めて自分で一歩踏み出す勇気をもって

 

自分からかかわりに行く主人公

 

何と言ったら分かりませんが

 

大変面白かったです

 

主人公の人間関係に対する考え方も相まって

 

ないげない日々をもっと好きに

 

なっていく姿に

 

心打たれました

 

スパイがばれたシーンは泣いてしまいました

 

ぜひ読んでみてください

 

p.s 主人公ってイケメン設定なんだ…

 

注意!タイトルや一番冒頭で書いてある文章は私が感じたイメージ文です

本編を引用しているわけではありません

ご注意ください