お待たせしました、遅れてスイマセン
あぁ、あの日の事ですか?
覚えてますよ
忘れるわけありませんよ
いや、忘れたくても忘れられませんね…
あの日、私は観光で東京に来まして
到着早々原宿に行ったんですよ
東京といえば原宿じゃないですか!
カトちゃんの店とのりピーの店、それに邦ちゃんの店が目的でしたね
それが探しても探しても見つからなくて…
今考えれば見つからなくて当然ですよね
そんなお店はとうに潰れちゃってるんですから
そうして彷徨ってると周囲がざわざわしだしました
原宿だから常にざわざわしてるんですけどなんか異様なざわつきでその異変に私も気付きました
で、みんながざわついてるとこに行ってみました
不思議な光景でしたよ
十戒のモーゼの様に道の真ん中が綺麗に空いてるんです
休日の昼間の原宿といえば日本有数の人の密度じゃないですか?
それがあんなに綺麗に道が空いてるなんて驚きましたね
みんなの目線の方に目をやると…
いたんです彼女が
そうです、きゃろらいんちゃろんぷろっぷきゃりーぱみゅぱみゅが!?
田舎者の私でもその勇名は伝え聞いていました
私も周囲の群衆とともに彼女を目で追っていましたらなんとこちらに向かってくるではないか!?
最初は偶然彼女の進路方向に私がいただけだと思ってました
でも、こっちを見据えて向かってくるんですよ
身動き出来なかったですね…
あの時の彼女の目つき…今思い出すだけでも身震いしますよ…
長渕剛の全盛期の目つきよりヤバかったですね
え?長渕剛の全盛期は何時だって?
そりゃあ、【とんぼ】の時ですよ
あんなの比じゃない
あんなに腐りきった目は後先にも出会ってないです
物心つかない赤ちゃんでもあの目を見れば腐れ外道だって分かるくらいですよ!
で、彼女が私の目の前で立ち止まりました
視線は全く外さず私をジッと見据えてましたね
これが10代にして石原慎太郎の手から原宿を瞬く間に制圧し君臨しているきゃろらいんちゃろんぷろっぷきゃりーぱみゅぱみゅか!?と思いながら
恥ずかしながら震える事すら出来ませんでした…
ライオンに遭遇して草食動物ってきっとああいう風なんだろうなって
そして彼女が俺に言い放ったんです
「おめぇさん、童貞だろ」って静かに、でも重厚で威圧感がハンパない声で
図星でした…
しかし、さすがにあれだけの公衆の面前でそんな事言われたら私だって黙って引き下がれませんよ
「童貞じゃねーよ!」って言い返すのが精一杯でした
もう恐怖で立ち去りたいのと頭の中が真っ白で声になったのかならなかったのか自分では分かりませんでした
彼女が俺の言葉が言い終わる前に重ねて言い放ちました
「人前だからって虚勢張んなくったっていいんだぜ、ぱみゅぱみゅしてやるからちょっと面貸しな」
そう言うと何処かに向かって歩み始めました
俺は周囲の人間に恐怖してるのを悟られないように「やれるもんならやってみな!」って付いて行きました
多分その場にいたみんなは気付いていたでしょうね
俺が恐怖してるのも、彼女が言うように童貞だってことも…
土地勘が無いので何処に向かってるか分かりませんでしたがどんどん人気がない場所に
恐怖と何処にいるのか分からない不安感でどれだけ歩いたのかも分かりません
記憶が無いんですよね…
気付いたらラフォーレの交差点で倒れてましたよ
何度思い出そうとしても思い出せないんです
でも、不思議と大事なモノを失ったことはなんとなく分かりました
確証は無いんですけどね
そう、大事なモノを…
え?何かって?
それは言えませんよ
私にも雄してのプライドがありますからね
それにしてもあの時の恐怖に比べれば何も怖くないですね
あの日から俺は大きく変わったんです…
あぁ、あの日の事ですか?
覚えてますよ
忘れるわけありませんよ
いや、忘れたくても忘れられませんね…
あの日、私は観光で東京に来まして
到着早々原宿に行ったんですよ
東京といえば原宿じゃないですか!
カトちゃんの店とのりピーの店、それに邦ちゃんの店が目的でしたね
それが探しても探しても見つからなくて…
今考えれば見つからなくて当然ですよね
そんなお店はとうに潰れちゃってるんですから
そうして彷徨ってると周囲がざわざわしだしました
原宿だから常にざわざわしてるんですけどなんか異様なざわつきでその異変に私も気付きました
で、みんながざわついてるとこに行ってみました
不思議な光景でしたよ
十戒のモーゼの様に道の真ん中が綺麗に空いてるんです
休日の昼間の原宿といえば日本有数の人の密度じゃないですか?
それがあんなに綺麗に道が空いてるなんて驚きましたね
みんなの目線の方に目をやると…
いたんです彼女が
そうです、きゃろらいんちゃろんぷろっぷきゃりーぱみゅぱみゅが!?
田舎者の私でもその勇名は伝え聞いていました
私も周囲の群衆とともに彼女を目で追っていましたらなんとこちらに向かってくるではないか!?
最初は偶然彼女の進路方向に私がいただけだと思ってました
でも、こっちを見据えて向かってくるんですよ
身動き出来なかったですね…
あの時の彼女の目つき…今思い出すだけでも身震いしますよ…
長渕剛の全盛期の目つきよりヤバかったですね
え?長渕剛の全盛期は何時だって?
そりゃあ、【とんぼ】の時ですよ
あんなの比じゃない
あんなに腐りきった目は後先にも出会ってないです
物心つかない赤ちゃんでもあの目を見れば腐れ外道だって分かるくらいですよ!
で、彼女が私の目の前で立ち止まりました
視線は全く外さず私をジッと見据えてましたね
これが10代にして石原慎太郎の手から原宿を瞬く間に制圧し君臨しているきゃろらいんちゃろんぷろっぷきゃりーぱみゅぱみゅか!?と思いながら
恥ずかしながら震える事すら出来ませんでした…
ライオンに遭遇して草食動物ってきっとああいう風なんだろうなって
そして彼女が俺に言い放ったんです
「おめぇさん、童貞だろ」って静かに、でも重厚で威圧感がハンパない声で
図星でした…
しかし、さすがにあれだけの公衆の面前でそんな事言われたら私だって黙って引き下がれませんよ
「童貞じゃねーよ!」って言い返すのが精一杯でした
もう恐怖で立ち去りたいのと頭の中が真っ白で声になったのかならなかったのか自分では分かりませんでした
彼女が俺の言葉が言い終わる前に重ねて言い放ちました
「人前だからって虚勢張んなくったっていいんだぜ、ぱみゅぱみゅしてやるからちょっと面貸しな」
そう言うと何処かに向かって歩み始めました
俺は周囲の人間に恐怖してるのを悟られないように「やれるもんならやってみな!」って付いて行きました
多分その場にいたみんなは気付いていたでしょうね
俺が恐怖してるのも、彼女が言うように童貞だってことも…
土地勘が無いので何処に向かってるか分かりませんでしたがどんどん人気がない場所に
恐怖と何処にいるのか分からない不安感でどれだけ歩いたのかも分かりません
記憶が無いんですよね…
気付いたらラフォーレの交差点で倒れてましたよ
何度思い出そうとしても思い出せないんです
でも、不思議と大事なモノを失ったことはなんとなく分かりました
確証は無いんですけどね
そう、大事なモノを…
え?何かって?
それは言えませんよ
私にも雄してのプライドがありますからね
それにしてもあの時の恐怖に比べれば何も怖くないですね
あの日から俺は大きく変わったんです…