自治医科大学を私立に含めるのか国公立に含めるのかは何とも言えませんが、今回は私立に含めて話をしたいと思います。


かつて自治医科大学は数学はⅠ・Ⅱ・Aで受験でき、理科はⅠの範囲で受験することができました。


しかし平成25年度入試から数学Ⅲ・理科Ⅱ分野までが出題範囲になりました。

これはさらに優秀な生徒を求めている自治医科の方針に感じます。


従来の自治医大の受験は90%以上の得点率がないと合格できませんでした。

しかし新たな出題範囲の拡張により問題難易度は大きく変動する可能性があります。



こで平成24年度以前自治医科大学の出題傾向をまとめたいと思います。


記述形式時代】


かつて自治医科大学は記述形式でした。この当時記述問題は非常に良問が多く多くの予備校のテキストに掲載されていました。国公立の記述形式を意識したような問題でした。


【今現在のマーク形式時代】


12年度入試まで行われていた入試形式はマーク形式でした。範囲はセンター試験と同じ

でした。この試験で試されていたのは簡単な問題を高速処理してかつ正確さが求められていました。医師国家試験では知識整理が重要項目になっています。


【自治医大改革】


センター試験と同じ範囲であるため、現役受験生が非常に有利な状況でした。また自治医大は地方に住んでいる生徒にとっては比較的医学部に入る有効な手段でした。

特にその都道府県の最優秀高校が私立である場合は有効でした。

なぜならば、私立高校の場合地元国公立が圧倒的に人気です。

つまり、地方医学部&自治医大が合格した場合ほぼ全員地方医学部に進学します。

自治医大はやはり医師業界では地方医療に専念する必要があるので開業医などからは敬遠されている傾向にあります。


【慶應】


今現在医学部受験界ではセンター試験ができる生徒が優先的に入学できる仕組みが成立しているように思います。現役神時代はすでに終わりを迎えているように感じます。

やはり現役生の多くが理科2科目しか学習していません。

医学の学習において、理科3科目は必須です。

なぜならば、生物の生命現象や医学現象を物理&化学の視点で考えていくのが医学の勉強です。


例えば、生理学において脱分極の考え方が出てきます。脱分極は物理学の電磁気学の考え方に由来しています。


慶應大学は12年度入試よりセンター試験利用入試の全廃を発表しました。

これは今現在のセンター万歳型の入試時代の逆走に感じます。


ここ最近大学入試は出題傾向がここまで大きく変動することは比較的少ないので、今回の自治医大の出題範囲拡張は自治医大革命と呼んでいます。