震える家/新津 きよみ | Bon livre –いつか最良の一冊と出会う–


震える家 (角川文庫)


※ネタバレふくみます。

7ヶ月の息子に授乳していた昼下がり、
ナイフをもった男が庭から侵入してきて…。

8ヶ月の娘をもつ身としては、想像しただけで心臓が縮みあがるわ。

しかも、頼みの夫は2泊3日の出張にいってしまった。
うちの夫が残業になって10時ごろに帰ってくるだけで
おせー、まじおせーってイライラしちゃうのに、
永遠に感じるくらいの時間の長さだろうな。

周子は勇気あるなぁ、私なら行動おこそうと思わないわ、
なんて感心してたら
「手なずけた」と判断するのはえー!

ていうか強盗犯を手なずけられると思うなよ!

友人や親からの電話、ご近所さんの来訪など、
助けを求めるチャンスがくるたびに、
気づいてくれるだろうかという期待よりも
余計なことしないほうがいいんじゃないかな!っていう
たしなめの気持ちのが勝ってしまった。

牧人の命がかかってるのに、
周子ったら勢いで行動しちゃうからさー。

プク子がつねられたりしたら、私なら包丁もちだすかもしれん。
子供がいるひとには恐怖で
息をのむような緊張感にあふれてると思う。

途中で登場する刑事たちが、
周子たちを救おうとあの手この手を尽くすのかと思いきや、
並行して起こる連続婦女暴行事件を追っている。
母子は助かるのか、二つの事件はどうつながるのか…
後半がそういう展開になるとは。

パパが助けてくれるはず!と期待してたのに、なんじゃそりゃ!
期待の裏切り方、うちのパパ以上だな。

基本的にのんきに暮らしているほうだけど、
娘の安全だけは過保護っていわれるほど気にかけてるから
読みながらドキドキしてしかたなかったよ。