オレたちバブル入行組/池井戸 潤 | Bon livre –いつか最良の一冊と出会う–


オレたちバブル入行組 (文春文庫)


※ネタバレふくみます。

今さら『半沢直樹』の原作を読みました。

ドラマ版はうまいこと肉付けして盛り上げた構成にしてたんだねぇ。
小説は小説でスッキリして読みやすかった!
ドラマほどの濃さがあったら疲れてたかも。

小説を先に読んでたら、半沢役に堺さんは思いつかなかったなぁ。
なんかもっと“悪”要素のある俳優さんが合いそう。

いや、堺さんでありがとうございます!って感じなんですけどね。

小説を読みながら、あの怒りに燃えた表情が思い出されて
たまらないっていうか、ニ度おいしいっていうか。
浅野支店長ずるいよ!私も堺さんに睨まれて怒られたいよ。
あーでも憎まれたくない!愛されながら睨まれたいマジで!

しかし銀行ものって、どれを読んでも(数冊しか読んだことないけど)
銀行ってイヤな世界だなぁとしか思わせないのがすごいね。

上位大学出身者しか入れないとかちくしょうって思ってたけど
(大学受験すらしたことないし銀行員になりたかったわけでもないが)
これは頭と要領がよくてプライドが高くないと無理だわ。

家を買った直後に転勤させるとか、性格悪すぎ!

ふつうの熱血ものだったら、東田一味を
西大阪支店一丸となってやっつけろー!ってなるところ
内側からもどんどん敵が送り込まれてくるって何その斬新な戦闘もの。

融資や不渡りの仕組みは説明されてるからなんとなく理解できても、
この攻撃に対してどういう手があるのかとかまったくわからないから
スカッとするというより、ほぇーすげーみたいな
アホみたいな顔して感心するしかできないというね。

机バンバンことドラマ版小木曽はムカつかせる天才だったな。

小説版は大和田氏を倒したあとのお話もあるんだっけ?
大和田氏のところをすっとばしてそれ読みたいわー。