らいほうさんの場所/東 直子 | Bon livre –いつか最良の一冊と出会う–


らいほうさんの場所 (講談社文庫)


※ネタバレふくみます。

最初の志津と真奈美のかけあいで、
23歳と19歳くらいの姉妹かと思いきや、アラフォーかい!

俊は歳の離れた弟で20代前半かと思いきや、アラサーかい!

陽の当たらない裏庭とか、曇天の日に電気をつけていない家とか、
そういうどんよりした暗さみたいみたいなものが沈殿してる。
登場人物がみんなどっか気持ち悪さをもってるところが。

最初は真奈美の気性が荒くて、志津も大変ねって同情したけど
これ真奈美がいちばんまともだったわ。

ひねくれもののくせに、結局は家族を捨てられなくて
傷つけることもできなくて、志津の言いなりになってるところが
痛々しいし、殻を割ってほしくなる。

俊は何かの病気なのかな。
甘やかしすぎだけど、厳しくして治るものでもなさそう。

でも、うらら母は一発…といわず、何発か殴っていい。
これはうららの分!つって。
実際ああいう人っているらしいね。あれも一種の心の病なのかなぁ。

で、肝心の“らいほうさんの場所”とは何か、ですね。

そこらへんもふくめ、全体的にモヤモヤします!
雲をつきぬけフライアウェイしたくなります!