『仏教の世界観と聖書的世界観』(2)
(5)仏教が示す死後の世界
【 釈迦 の遺言】
「すべては移ろいゆくもの、 怠 ることなく修行を完成させなさい」
・死後の魂を否定している
・偶像礼拝を戒めた
・自分の葬儀に弟子が関わる事を禁じた
・ 仏舎利 を8万あまりの寺院に配布 ※ストゥーバー塔婆
◆人は死んだらどうなるか。
自力本願(人は生前の行い後、わざによって 六道輪廻 するという教え)
※シャカは「輪廻」は説いていない。
◎天国道(多少の苦しみはあるが、もっとも恵まれた状態)
◎人間道
◎修羅道 (争いばかりが絶えない世界)
◎畜生道 (本能に支配されて生きていた人が行く世界)
◎餓鬼道 (利己的な人が飢えと渇きに苦しむ世界)
◎地獄道 (悪行を重ねた者が行く、恐ろしい世界)
※6つの世界を回り続ける。
極楽浄土 (他力本願)
◎専修念仏 といい、 阿弥陀 に 縋 りますと 懺悔 をする事で極楽浄土に行ける。
◎極楽浄土と天国は違う。六道輪廻とも違う。六道から離れた所にあるパラダイス。
◎極楽浄土に行くと、それで終わりではありません。
仏教では人が死ぬ事を「 往生 」と言う(行って生きる)。六道や極楽浄土で修行して 成仏 するのです。
◆極楽浄土と同じような世界が他にもある。
①阿弥陀如来(あみだにょらい)
・統括している浄土を「 西方 極楽浄土」という。
※観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)と勢至菩薩(せいしぼさつ)が左右にいる。
②大日如来(だいにちにょらい)
・統括している浄土を「 蜜厳 浄土」という。
※日本三大大仏は、奈良(大日如来)、鎌倉(阿弥陀如来)、富山の高岡(阿弥陀如来)
③薬師如来(やくしにょらい)
・統括している浄土を「 東方浄瑠璃界 」という。
※日光菩薩(にっこうぼさつ)と月光菩薩(がっこうぼさつ)が左右にいる。
④観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)
・統括している浄土を「 補陀落山 」という。
(6)仏の種類
◎ 如来 :釈迦の名称の1つ。大乗仏教では諸仏の尊称を如来という。
◎ 釈迦如来 :シャカをブッタとして敬う呼び方。最高の悟りを得た仏弟子はアラカーン呼ぶ。転じて、 十方法界三是諸仏 の仏のことを如来という。浄土系と法華経・日蓮宗は考え方が違う
◎ 阿弥陀如来 :シャカと同じくインドの王子です。彼は48の大願を立てて修行を行った末に、如来(仏の尊称)になった。サンスクリット語では「アミターバ」という。無限の光をもつ者という意味。
「アミターユス」は無限の寿命をもつ者の意味で、これを漢訳にして、無量 光仏 、無量 寿仏 ともいう。
◎大日如来:宇宙神、創造神、汎神論的仏、永遠不滅の真理そのもの。
※神仏習合では、天照大神と同一。
◎薬師如来:菩薩の時に12の大願を発し、この世における 衆生 の疫病を 治癒 し、仏行を行って仏となったと言われる。
◎ 菩薩 :如来になろうとする修行者のことを指す。人間と如来の中間にいる人。
◎ 弥勤菩薩 :シャカの次にブッダとなることが約束された菩薩(修行者)で、シャカの入滅後、56億7千万年後の未来に姿を現し、多くの人々を救済するとされている。再臨する。それまでは 兜率天 として説法している。
◎ 観世音菩薩 :悟りを開くことができるが、開かず、菩薩(修行者)として人間を助けている仏。
これだけ覚えておけば理解できます。
● 如来 「覚り(さとり)を得たもの、真実から来るもの」
● 菩薩 「修行者として人間を助けるもの」
● 明王 「仏教を実行するもの」 不動 明王や 愛染 明王。
● 天 「仏教の守護役で、バラモン教の神々」 帝釈天 や七福神。
(7)根本分裂から部派仏教へ
釈迦が入滅し弟子達が集まった
●第1 結集
※釈迦の教えを説いたが、書き物は残していない。
BC477頃、マガダ王国に500人の弟子があるまり、 如是我聞 (このように私は釈迦から聞いたよ。)そしてお経「阿含経 」 を作った。
●第2結集
AD100年頃、根本分裂が始まる。自分達(僧侶)のいろいろな意見、考えが出てくる。インドには沢山の宗教があり、弟子達はいろいろ咀嚼 したから、 摩訶不思議 ないろいろな教えが出来てきた。
◎バラモン教(輪廻/カースト制)
◎ジャイナ教(難行苦行)
◎ヒンズー教(輪廻/カースト制)
◎中国の儒教(孔子・老子)
◎ペルシャのゾロアスタ教 ( 閻魔大王 の終末論がある。火を拝む。近親相関の関係が近いほど恵まれている。)
◎ギリシャやエジプトの神話・女神信仰
◎カナンのバール信仰・アシュラ信仰
●第4結集
AD200年頃、釈迦が入滅してから600年後 (エルサレムが崩壊し、キリスト教が国交化された頃) カニシカ王が仏典を 編纂 する。そこに釈迦が否定していた「バラモン教の六道輪廻の思想」がお経として採用された。そして4回の弟子達の結集の中で、ゾロアスター教や聖書なので概念が取り入れられたお経が成立していきました。
根本仏教は「哲学」でした。根本がとれ「仏教」に分かれていく
◆仏教はインドから中国を経て日本に入ってきた。
※中国で既に13宗に分かれていった。
ブッダ
4回の結集
根本分裂
①上座部仏教(小乗仏教)。
【特徴】 一仏思想 :自分で悟りなさい、出家しなさい。
※今はタイや南に残っている
②大衆部仏教(大乗仏教)。
【特徴】多仏思想 :(この世においてもブッダは 十方法界 いたる所にブッダの恵が満ちているという思想)
◎利他 を 施 すことによって 覚 りが開かれる。
◎在家主義です。出家しなくてよいが、六波羅蜜、八正道の完成により誰でもブッダになれる。
※六波羅蜜:お布施、持戒、忍辱、精進、禅定、智慧
◎直観主義。本当の真理を悟る心に重点をおく
◆3世紀にシャカの弟子リョウジュがまとめた概念
「 空 」「 慈悲 」という。
◎空は日本人に好まれる概念で、般若心経が唱えている事は、形あるものは全て移り変わっていく、世の中は全てが「空」なんだ。
◎日本では 煩悩 の 塊 の人間ですも死んだら誰でも「仏」になれるという宗教観がうまれた。
(伝道者1:2-3)空の空。伝道者は言う。空の空。すべては空。日の下で、どんなに苦労しても、それが人に何の益になろう。
※まことの神を知らない虚しさ。
聖書の御言葉にふれると安心するなぁ(○´艸`)クス
◆日本の仏教は大きく分けると4つあります。
① 禅宗 (悟りをする事によって救われる)
② 浄土宗 (他力本願。南無阿弥陀仏)
③ 法華経 (修行しなさい。六道輪廻を唱える)
④ 密教 (儀式的、儀礼)
これらの混在した教えを日本は遣隋使、遣唐使が中国に行って学んで日本に持って帰りました。
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知らなかったよ!仏教の事(3)