
ジークアクス beginning
本編が始まる前の30分は0079からの世界線分岐のお話。エヴァの様に説明不足のまま放り込まれなかったのは幸い。
・シャアがガンダムを鹵獲→シャアがガンダムに搭乗
→ガンダム1号機を撃破
・以降の連邦はV作戦失敗でジムが作れず?量産ガンキャノンが主力に。それでもソロモンは物量で押し切り占領。
・シャアの赤いガンダムにビット兵器搭載→物量に勝る連邦軍を性能の差で覆し遂にジオンが逆転。
・負けを悟った連邦はソロモン(こんぺいとう)でジオンのグラナダに特攻。ソロモン内戦闘でアルテイシア?の乗るジークアクスと交戦。
・シャアがサイコフレームの共振でアクシズショックを起こしソロモン離脱、赤いガンダムと共に行方不明。
以下感想・考察
シャアがシャリア・ブルと友達だったり、声が若かったり、狼狽してたり、ザビ家に対する野心を話してたりと、よく言えば人間味あるし、悪く言えば小物感を感じた。
不思議な事にジオン側のキャラはバンバン出てくるのに、連邦側の主要キャラは全く出てこない。ジオンが勝つ世界線とはいえ、視聴者はアムロや木馬クルーの去就を気にするはずなのに、ジークアクスではあからさまに隠している。
恐らく、アムロ達を出してしまうと従来のガンダムの延長線上になってしまうことを意図的に避けている。
つまりジークアクスというアニメは、「ガンダムという舞台装置は借りるけど、富野作品から離れた新しいアニメとして楽しんで欲しい」という庵野や榎戸の気持ちをbeginningを見ながら感じた。
庵野と榎戸はわざわざ30分も使って自分達のアニメに誘ってくれた事に誠意を感じた。それだけにその後に本編にどんなガンダム作品が来ても受け入れられる気持ちになった。
余談だがシャアがソロモン内で刻が見えると言いながら消えて行った件、とても面白い。これまでシロッコにシャアは「出来損ないのニュータイプ」と評されていたが、それはニュータイプのくせに迷いがあるからだった。しかしアムロやララァと出会わなかったこの世界線のシャアに迷いはないので、ニュータイプ感度が高く虹のキラキラが見えたのだろう(同じようにフル・フロンタルにも迷いは無いので刻が見えた)。つまりニュータイプは先天的な素質と後天的な経験の双方で深化するのだろう。