楓の63番です。
これも、そんな変な・・・
感じには見えませんが・・・
実は、頭頂部がこんな状態で、「平地」になっています。
つまり、枝はその前後にしかないので、とても具合がよろしくない訳です。
そこで、今回も植え替えを兼ねながら・・・
その登頂平坦部に穴を開け・・・
こんな実生楓の中からテキトーな一本を・・・
その穴に通しました。
やはり気を付けるべきは、この対性の芽を傷めないことに尽きます。
また、この位置も大切で、第1節になる部分なので、5ミリ程度を目安に位置決めします。
底はこんな感じで、上手くいけばこのまま根として使えそうです。
今回はその通した接ぎ穂の根も考慮して、同じ3号深鉢に戻しました。
こんな「接ぎ」作業は、接ぎ穂の芽が膨らむ前に完了させないとダメなので、なるべく早く済ませる必要があります。
穂先の芽が膨らんだら、穴に通りませんからね。
蛇足
さて、今日はあるところで北海道は旭川の盆栽趣味者の方とお話する機会がありました。
国風盆栽展を見に来たついでに安行に来られたらしいです。
関東から見ると、あんな極寒の地でも趣味者の会の活動があることや、私のような小さめの樹を扱う人もいるんだなあと感心しました。
ただ、小さいボディだけの舞姫の仕上げ方とかに悩んでいるということだったので、「小さいヤツはフワッと仕上げればいいいんじゃないですか」などと、いい加減で無責任な意見を述べさせてもらいました。
もっとも、私もよく判っちゃいないので、答えにならない答えみたいなものです。
なにしろ「正解」なんてない、美意識の感覚の共有がテーマですから仕方ありません。
自己満足で完結ということであれば、何も悩むこともありませんし、それはそれで結構なことです。
ただ、やはり誰が見ても普遍的に美しいと感じるような、美の共通認識に基づくものでないと意味がないと思うんです。
さてさて、そんな盆栽に一歩でも近づけるようになりたいものです。
老い耄れになる前に。
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