ぐちゃぐちゃにする。あとで片付ける。

床にオリーブオイルやら食材やら水が、ところどころ落ちる。あえて落としているのかもしれない。あとできれいに拭けばいい。

料理を通じて、自分の「適当」を演じる。

 食材を切るという行為は、破壊行為である。

立派に育った食材を、無残にも包丁で切ってしまう。切った食材を、合わせていく。

 そもそも食材は、それぞれ他の場所で育ったものたちだ。それらが出会い、合わさる。融合する。

食材たちをつなぐのは、塩やオリーブオイル。調味料だ。

異なる場所で育ったものが、切られてバラバラになった食材が、ひとつになる。

食材たちをつなぐ応援団=調味料も参加する。

破壊と融合が行われる。

これが私の心を癒す。

【つづく】